今までの日記帳(2005年)

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2005年

12月21〜31日

何だかんだと言っているうちに 2005年も終わりですね。世間の出来事は色々有りましたが 民宿もこの一年は充実していたように思います。

10月には田舎暮らしを本気で考えている人を対象にした「田舎暮らし体験の旅」を行いました。民宿にとっては初めての大イベントでしたがご参加下さった方々からは好評の声を頂き 今後もこういった取組みを続けたいと思いましたね。

12月には 「グリーンツーリズム大賞2005」優秀賞を受賞しました。その後の反響が予想以上に大きくて改めて賞の重みを感じました。何度も何度も言いますが、今まで民宿ひらいをご利用くださったお客さまをはじめ美里町民や様々な関係各位のお陰でこの賞を頂くことが出来たわけで全ての方に感謝しています。

個人的には 今年はヒノキのほだ木を使ってナメコの栽培をしたのが面白かったですね。一年目の収量は1割程度だそうですがそこそこ収穫出来て 民宿の料理にもお出しすることが出来ました。

その他にも色々な田舎体験、それから、お客さまと共に遊んだこと、そして、沢山のペット達(ワンちゃん)との出会いも印象に残っていますね。

いやぁ〜、本当に皆さん、この一年有難うございました。2006年も民宿ひらいに是非是非、お越しくださいますようよろしくお願いします。

ところで、平成の合併に伴い和歌山県の「美里町」という町名は 12月31日でなくなります。僕たちが慣れ親しみ、自慢の町名「美里町」であったわけです。

皆さんはご存知ないかも知れませんが「美里町音頭」は美里町内の盆踊りや美里祭りのメインで美里町の人ならいつも聞いてきた曲があります。美里町を あれこれ講釈するよりも、美里町を語るには最も相応しいのがこの曲ですね。
最後に 「美里町音頭」の1番と5番の歌詞を紹介して 2005年の日記帳は閉じることにしましょう。

 

  美里町音頭

1.美里描くなら 絵の具の色は
 青と緑が よく映える
 梨子木 長峰 連なるところ
 風も涼しい ふるさとよ
    そうや そやそや よいとこ美里
    ひとのこころも なごやかに

5.味のよさなら 美里の柿は
 どこに出しても 負けやせぬ
 米やみかんも 黄金にみのり
 みんな笑顔で 暮らすまち
    そうや そやそや よいとこ美里
    ひとのこころも なごやかに

12月11〜20日

猛烈な寒波に見舞われ 雪による影響が北は勿論のこと 九州までほぼ全国的に出ています。美里町でもこの時期に珍しく大雪が降り外出がままならない事態です。

美里町内の国道370号のあちこち、ガードレールや橋のらんかん等車がぶつかっていますね。民家に突入し壁や屋根が無残にも壊れてしまったのも見受けられます。一斉に大慌てで皆がスタットレスタイヤに履き替えるものでタイヤ屋さんは むちゃくちゃ忙しく 大変な様でしたね。

子ども達はと言えば最高のオモチャが与えられ雪合戦や雪だるま作りにはしゃぎまわって遊んでいますね。しかも大雪で 材料(雪)が 尽きることはありませんね。

さて、「グリーンツーリズム大賞2005」(毎日新聞社主催)の優秀賞に民宿ひらいが選ばれ 20日授賞式に行ってきました。応募総数223軒の中の4軒(大賞1軒、優秀賞3軒)の一つに選んで頂いたわけで天にも昇るような嬉しい出来事です。

民宿ひらいは言うまでもなく様々なグリーン・ツーリズム活動も美里町の住民のお陰、むしろ力によって受賞できた分けですし何より多くのお客さまが無ければ当然受賞は出来ません。全ての方に感謝を申し上げると共に慶びを共有できたらと思います。

今回の受賞が 人口4,000人の小さな美里町が夜空の星の如くキラッと輝き、その星を見つけにまた多くの都市の皆さんが美里町に足を運んで下さればそれだけで僕は 嬉しいですね。

12月1〜10日

歳の瀬ともなると一年をふり返ってみることが少しあります。凶悪事件は増すもののそれとは別に 今年は安全よりも仕事といった事件・事故が目立ちましたね。JR福知山線脱線事故にしてもこの所のマンションの構造設計問題にしても理解に苦しむことですが ひょっとしたらこれらは 氷山の一角で 安全より仕事はまだまだ色んな業界にあるかもと思うとぞっとしますね。

そこまでやらないと生きていけない弱さを我々みんなが持たなければならないのなら今の時代はとても重病ですね。
日本人は まじめで勤勉な長所をもっていますが おかしいと思ったことも大樹の陰で流されてしまう短所も持ち備えています。この場合、短所の改善が真の長所になるような気がしますが とてもとても難しいようですね。

ここ美里町の歳の瀬はというと、しめ縄作りの体験が盛んに行われています。老若男女を問わずこの時期だけの人気の体験で、最近は材料の入手が困難や一年も経つと作り方をすっかり忘れてしまうのでリピーターの方もが多いですね。

もちろん初めてしめ縄作りを体験される方はたくさんいますね。
写真は とある老人クラブの皆さんですが80才を過ぎた方も何人もおられました。そして、初めてわらを触ってみて「もっと柔らかい物だと思っていた。」「この年になってもとても面白かった。」等ないくつ何十になっても 初めての体験のワクワク感は少年と何ら変わりませんね。

しめ縄作り体験は12月いっぱい続きます。皆さんもお正月のしめ縄を 美里町に 作りに来ませんか。

11月21〜30日

素晴らしい好天に恵まれた 晩秋でしたね。

 晩秋の朝日

朝は 清々しく、昼はいきいき、、夜はひっそりとしています。一日の寒暖差も朝・昼・夜を教えてくれます。ここ和歌山県美里町には季節感ばかりじゃなく、一日のリズムがあります。

朝日は 人の体や心、そして 土地や建物まで浄化する働きがあるといいます。上の写真は民宿の雨戸を開けた縁側からのものですがこの気持ち良さが 伝わるでしょうか。

美里町には 24時間昼夜を問わず灯りがこうこうと照らすコンビニなどないので夜は満天の星空になり 朝は格別の清々しさがあるのかも知れませんね。うまく表現できませんが人間本来の生活リズムだけじゃなく 町内の元気な高齢者を見ていると昨今のよく分からないサプリよりも何よりも効果的かも なんて思いますね。

さて、前回の日記帳の写真の柿の重量は 29,5kgでした。いかがでしたか。

11月11〜20日

朝晩の冷え込みが 激しくなり車のフロントガラスはばりばりに氷が張りついたように霜のかたまりになっています。少し車を温めないと発車できない季節になりました。

和歌山県美里町は柿の名産地です。収穫量は県内の他町村に負けてはいますが味では群を抜いて最高ですね。

静岡や京都の茶所の人はお茶の味質が分かり「美味しいお茶だ」とか「少し味が落ちた」とか言いますよね。
そんなふうに、僕は 美里町に住んでから柿に口が肥えてしまい柿の味質が分かる舌になりました。ですから、美里町産の柿をわざわざ求められるのは納得出来ます。

その柿が今ごろから年内がもっとも美味しくなります。民宿の料理にも柿を使ったものが幾つもお出しするようになりますね。僕たちも毎日数個は食べていますが飽きることは 全く無いですね。

そんな美味しい柿を多くの皆さんに食べて頂きたく美里町では毎年「柿の市」を開催して美里の柿をPRしています。

柿を使ったソフトクリームやピザ、お弁当など色々な物が売られていました。イベント会場では柿の種飛ばし競争、皮むき競争など様々な催しが行われています。そして、会場の一角で「柿の重量当て」コーナーを発見しました。

写真に写っている柿の重量は どのくらい、何kgあると思いますか。
(答えは 次回の日記帳で 発表します。)

11月1〜10日

年賀状の発売がはじまり TVでは Xmas.ソングが流れてはいるもののまだまだ年末の雰囲気など感じられません。本当は今が秋、真っ盛りです。世間が慌てすぎにしか思えませんね。

とは言うものの朝晩は徐々に冷え込むようになり、昼間との気温差が大きい季節です。民宿でもすでにストーブや毛布は欠かせなくなってきました。

昼夜の気温差が大きくなると秋の味覚、茸の季節でもあります。美里町内の茸栽培農家ではここ数日一気にでる茸の対応に追われているようですね。

今年の1月と3月の日記帳で紹介した例の桧の間伐材に 植菌したナメコが生えてきたんですよ。

早速 収穫、早速料理です。バター炒めとナメコ汁にして食べました。ものすごいとろみですね。
ナメコ汁では 汁がまるで 葛をはったようなとろみがありましたね。独特の触感や味は最高ですね。

山で採ってきた自然のナメコの味を僕は知りませんが ほだ木栽培のナメコはその味に近く ほとんど流通していないと聞きましたがまさしく納得ですね。

10月21〜31日 (今回は写真が多いぞ。)

田舎暮らしを考えている方が 参考になり実際に役に立つ様な内容を盛り込んだツアーを 28日(金)〜30日(日)に行い、8人の方がご参加下さいました。民宿ひらいにとっては初めての大イベントです。

初日は 美里町に移住して手に入れた古民家や空地を自分の理想に改造している所の見学と作業のお手伝いです。
      

古民家では山の赤土とわらを練り込んで何ヶ月か寝かせておいた土壁塗りを山を開拓して出来た土地には 屋敷の土台を固める床締めと古木磨きをみんなでやりました。ちなみにそこには縄文時代の竪穴式住居を 建てる予定です。地道な作業も遊び心で、環境のことや周りの自然とのマッチングなど一つ一つ感心しますね。

二日目は、パン焼きを希望した2人は早朝からパン屋さんで1日修行です。残りの6人は農作業をやる予定ですがどしゃ降りの雨、そこでお昼に食べる美里町の食材を使ったお弁当を作る事にしました。お土産のよもぎ餅も みんなで作りました。外は大雨、お弁当を 野外で 食べられません。そこの農家で頂く事になりました。 この時からです。雰囲気がガラッと変わってしまいましたね。ツアーの参加者、地元住民が一つ仲間になったかも。
        

でも 里芋と牛蒡の収穫と 玉葱の定植だけ雨合羽を着てやったんですよ。(寒かったぁ。)

夜にはパン焼き研修に行った人、地元住民、Iターン者なども加わっての親睦・懇親会(大宴会)。急遽、ラジオ(和歌山放送)の生取材も入りました。盛上がった事は言うまでもありませんね。

3日目、最終日なので 田舎ならではの生活をゆっくり楽しみました。
茸のほだ木作りをして、それから活ニジマスの内臓を 一瞬で抜き取る技を教えてもらったり、かまどでご飯を炊いたりそして最後も やっぱり懇親会(宴会)ですね。ニジマスだけを炭火で焼くつもりが里芋やお土産のよもぎ餅まで焼いて。それにしてもよく食べましたね。

楽しい事ばかりであっという間の3日間でしたね。皆さんがお帰りになった後の民宿は祭りの後のようにひっそりとしています。今回のイベントは 僕自身も 平常の民宿にもどり日々のお客さまにも田舎を楽しんで頂く為の色々な勉強が出来たように思いますね。

10月11〜20日

阪神・淡路や 中越地方の大震災よりも桁違いに被害が大きい地震がパキスタンで起こりました。山岳地帯が多く支援がなかなか行届かないようですね。国内の事と違って初日以外は トップニュースになりませんがとてもショックですね。大きな地震を経験している日本にできることは相当あると思いますね。出来る限りの支援を期待して止みません。

さて、美里町の奥地(毛原地区)は 標高300〜350mで蘭の栽培に適しているようです。今回はここに移住して園芸をしている人の話をしましょう。

彼は 蘭栽培のプロですが一般的なガーデニングの花々の栽培もしています。その数は1,000種以上にもなるようですね。パンジーなど僕でも知っている物もありますが今まで日本であまり流通していない珍しい種をイギリスやドイツ等のガーデニング先進国から仕入れて育てています。
分厚い説明書は英語ばかりで訳が分かりませんが適当に植えておけばいいってものでもないようですね。(当然)

人気のある物、懐かしいものだけじゃなく新しい提案と豊富な品種、次々に見入ってしまいますね。
町内外の小学校などでも園芸教室を開催している彼の話は分かりやすく、園芸の常識が全く無い僕でさえ楽しいひとときが過せましたね。いや、はまってしまいそうですね。

美里町にお越しの時には是非是非、覗いて見てはいかがでしょうか。これはお勧めですね。

10月1〜10日

よく雨が降りますね。毎日毎日、まるで梅雨のようですね。秋雨前線の停滞による影響のようです。通常秋雨前線は9月中下旬に停滞、その後10月に入れば晴天が続きそうなイメージがありますが、2週間ほどずれているそうですね。

早生品種の稲は 既に稲刈りが終わりましたが晩生種の稲は雨続きで 稲刈りが出来ずそのままになっています。雨が続くと田んぼがジュクジュクになり稲刈り時に足が取られてしまうので何日か晴天が続き 田んぼが乾いてからでないと刈り取れないので もう少し先になりそうです。

しかし、実り終えた稲を長くそのままにしておくのもあまりよくないよう(品質が落ちる)だし、いつ鳥獣の被害に遭うかも分からないので稲作農家は やきもきしていますね。

今時期収穫の柿はヒラタネという品種の渋柿で渋抜きをして食べる物ですが この柿は雨などで濡れているところが渋抜き後表面が黒くなってしまいます。そうなるとせっかく育てた柿が商品にならないようで 柿農家もまた、このところの雨に悩まされていますね。

わずか2週間ほどの季節のずれと言ってしまえば簡単ですが、自然相手の農家にとっては最後の最後まで 苦労が絶えないようですね。

ところで、皆さんはモクズガニ(ズガニ)という川で捕れる蟹をご存知でしょうか。沢がにじゃありませんよ。

多くは 海で捕れるカニより 小振りですが大きいズガニはほとんど変わらない物もあるくらいですね。オスはハサミの下側にいっぱい毛が生えています。

独特な籠に 魚の内臓など臭い強い物を入れ誘引します。夜に仕掛けて捕りますが、満月の夜は(自分の姿がよく見えるのでほとんど行動しないらしく)捕れないようです。

カニ味噌などは海のカニよりもマジ美味しいと思いますね。今はオスの方が大きくて食べ応えがありますが 10月下旬にはメスが卵を抱いていてこちらも美味しいですね。

民宿でも今はよくお出ししています。美里町内ではきじ屋さんがネット通販しています。
今が旬、とても美味しいので是非一度は食べてみて頂きたいカニですね。

9月21〜30日

気持ちの良い秋、好天候が続き農家の仕事はどこも順調にはかどっているようです。民宿もゆっくりと落ちついた秋を楽しむ雰囲気になってきています。

秋の収穫体験もやっていますが今回は「たわし作り体験」を 紹介しましょう。

元々和歌山県は海と山しかなく、田畑の耕作面積は極めて少なくまた、田畑一枚当たりの面積などは とても小さいです。山間に位置する美里町はその中でも顕著なところですね。

かつて(明治以前頃)外貨を稼ぐ手段としてシュロの木を植え、シュロ皮を使って縄(ロープ)やほうき、たわし等を作っていてやがてそれが地場産業になった歴史があります。

最盛期には シュロだけで生計が立ち何人もの子どもを学校を出すことが出来たようです。また、大阪では一家に1台たこやき器があるようにその頃は何処にでもたわしを作る機械が多くの家庭にあったようです。

現在ではスリランカなどからパームヤシ製の輸入品が多く出回るようになりシュロ産業はかつての勢いはありませんが特殊な製品などを中心に 今でも いくらかは伝統の灯が消えること無く継承されています。

野外にあるシュロの木を指してシュロの説明から 実際に作るまでそこそこ時間はかかりますね。皆さん、たわしといえば商店街の福引きの残念賞のようなイメージがありますがいやはや 自分で 作ってみると なかなか難しい。やはり職人さんの技にには脱帽ですね。
今まで意識しなかったたわしも少しは見方が変わりますね。

9月11〜20日

爽やかな季節になりました。2学期が始まって少し落ちついた今ごろ、あちらこちらで運動会が開催されています。民宿がある地域でも 18日に運動会が行われました。

年々児童・生徒数が激減し赤・青・黄・白の4色のチームに分かれてやっていましたが今年からは赤・青・黄色の3チームでの戦いです。小・中学校とも1チーム10人に満たないので3チームに減らしたところで プログラムはずいぶん早く消化していきます。

それでも4校所(高校・中学・小学・保育所)合同の運動会なのでバライティーに富んでそれは楽しい運動会ですね。

一方、運動会場を離れると多くの田んぼで稲刈りが始まっていますね。猪の害に合わないうちに早い目の稲刈り。そして、連休が多いこの時期は兼業農家の人々や 都会に行った息子さんなどが手伝ってくれる、天候にも恵まれた絶好の稲刈り日和ですね。

豪勢に 稲刈り機やコンバインの音が鳴る頭上では赤とんぼが旋回しています。そう、秋はどっかりとど真ん中に いるのですね。

心地よい爽やかな一日が終わり、夜半を過ぎる頃からは冷え込みすら感じますね。眠りに就いた時蹴飛ばしていた布団をごそごそと探してしまいます。そして翌朝・・・

軒下から 外れた車のフロントガラスに霜が降りています。まだ、9月半ばなのに。ちょっと冷え込んだのがこんなにはっきり 現れるんですね。

「秋の始まりは夏の終わり、秋の終わりは冬の始まり。」民宿前の風景の変化が忙しく変わっていきます。どうして、いい季節は短いんでしょうね。

9月1〜10日

大型で強い台風14号が各地で被害をもたらして過ぎていきました。和歌山県は直撃は避けられましたが九州から 日本海側へぬけたとは 思えないほど丸で近くの府県を通過しているくらいの暴風雨を感じ 6日夜から7日朝にいたるまで眠れなかったですね。

暴風圏から離れていてもこれほどのすごさを感じるのですから 直撃した地域の脅威は想像を絶します。事実、翌日からはその凄まじさで報道はもちきりです。被害に合われた方にはお見舞いを申し上げます。不幸にも亡くなられた方々には心よりご冥福をお祈り致します。

今しばらくは 台風が心配な季節が続きますが暑さの和らぎと共に秋が確実に来ていますね。名前を忘れてしまいましたが既に木で熟している柿や 木から落ちた栗をよく見かけます。いやはや実りの秋なんでしょうか。

道端では 栗が無人販売されています。(今まで暑い時は素麺が茶粥くらいしか喉を越さなかったのに)自然と栗に手が伸びますね。焼栗をしようか。栗ご飯でも炊いてみようか。気分は食欲の秋ですね。

8月21〜31日

コオロギが一匹ちょろちょろしていました。その夜頃からかコオロギやウマオイなどの 鳴声が聞こえるようになりましたね。季節は確実に夏から秋へと移っているのが分かります。台風11号は東海〜関東方面に行き 紀伊半島は穏かな晩夏になりました。

夏休み中、昨年のような悪天候に悩まされることも無くお客さまに満足して頂けたのではとほっとしています。夏人気の体験・沢歩きは 1回だけで延期になりましたが中止することなく出来たのは今年の特徴で「お客さまの声」を読み返しても沢山の楽しかったがよみがえってきますね。

もう一つの特徴は昆虫とりですね。毎年昆虫とりに来られるお客さまは おられますが 今年の夏は少し勝手が違いますね。「ムシキング」というTV番組を皆さんはご存知でしょうか。(僕は話には聞いていましたが見たことはありません。)お陰でやたら 虫に詳しい子ども達が にわかに多く何度も「ムシキング」を教えてもらったのですが 子ども達の興味には負けてしまいますね。

その興味や熱意に答えたくて何度も何度も昆虫とりに出かけましたが実際に見つけると 例えば世の女性が ヨン様に合えたような特別な感激を (昆虫を)ゲットした手や眼から感じることができますね。

夏休みの置き土産に 民宿の縁側には虫アミや虫かごが残っています。楽しかった、慌ただしくも賑やかさはなんだったんだろう。 まるで 今は祭りの後のような気分ですね。

夏が終わると収穫の秋、じっくり体験の冬へと季節は進みます。是非、秋〜冬の民宿にも遊びに来て下さいね。

8月11〜20日

今年の夏は いつもより暑いと思いながらもお盆頃 雨天日が続き暑さも峠を越えたかに見えたものの天候に恵まれればまだまだ暑さがぶり返し残暑の厳しさが感じられますね。

家族や 親せき連れで民宿に来られるお客さまが最も多い夏休みでも特にお盆頃、沢山の楽しい思い出を作って笑顔いっぱいで帰られる姿をみていると忙しいなかにも嬉しさとほっとする瞬間があります。

忙しいのは人間ばかりじゃありませんね。色んな生き物(特に昆虫)が民宿周辺で 元気に動き回って 子孫を残していきます。

ふと見るととんぼの交尾ですね。少し様子を見ていましたがその場を離れ 忘れた頃にもどってみるとまだやってますね。

ひょっとして別なカップルなのかな、相手が違うのか、・・・・いやいやそんなことはありません。同じとんぼですね。感心、でも暑い最中 見ている方も感心ですね。

8月1〜10日

うだるような暑い日が続いていますね。今日が一番暑いのではと毎日思いますね。

和歌山県の郷土食に茶がゆがありますが、夏場食欲が減退する時期前夜に作った茶がゆを自然放置して 冷ましておき翌日の朝、昼、晩の 2〜3食頂くことがあります。「茶粥しか喉を通らん」そんな会話が 今は 日常になるくらいですね。

言換えると、「茶粥しか 喉を通らん」は酷暑時最適な食べ物かもしれませんね。単なるお茶だけと違ってお腹が満足できるし、お茶のもっている疲労回復効果や栄養の補給にもなりますからね。

おやつに キュウリやトマトを冷やして食べるのも嬉しいですね。こんなに夏野菜を体が求めてるのかと思ちゃいますよね。

民宿は 夜から朝方にかけてはとても涼しいので 扇風機はありますがクーラーはつけていません。お陰で 縁側で食べるすいかや畑で食べるトマトやキュウリが 強烈に美味しく思うのかも知れませんね。

夏の贅沢といえば素麺が定番ですね。毎年、民宿でも連泊のお客さまに流し素麺をよくやっていますが 今年は気合が入っています。

お客さまが 素麺流しをする為に 台作りから始めました。山に竹を取りに行きます。竹を切ってロープで引き摺り出し鉈で割って流すところを作ります。竹の先方の細い部分で台を乗せる足も作りました。自分達で作った台で流す素麺の味が格別なのは いうまでもありませんね。

予想以上にいい出来栄えなので以後何度も使っています。

 流し素麺・2005

民宿の素麺流しは 流す役も お客さまがされます。充分お腹いっぱいになりみんな引いているのに 子ども達は 楽しくてどんどん流していますね。

流れてきた素麺を キャッチするのも 流すのも夢中になってみんなが楽しめる、単なる食事と違ってこれって絶対いいですね。

7月21〜31日

各地で 真夏日や熱帯夜の話題を見聞きするときっちりと夏真っ盛りを 感じますね。
昨今、クールビズや サマータイムなどを何かといわれていますが 周辺農家では薄手の長袖・長ズボン、麦藁帽子にタオルと夕食後は ステテコにクレープシャツと何十年来のクールビズが今も継承されていますね。

夜明けと共に農機具や草刈り機のエンジン音が鳴り響きますが 9時を過ぎると止みまた夕方から ごそごそ動き出します。大方、真昼間は休息です。世界各地の暑い地域のサマータイム制が美里町でも 行われていますね。

屋外での農作業は 自分のペースでクールビズやサマータイムを設定できますがサラリーマンの皆さん等は そうもいかないので暑い夏は 一際ご苦労だなぁと思いますね。

さて、先日 鶏の解体を初めて習いました。生きている鶏を絞めるところから食べるところまでの一連全てです。

先ず、手本にやってみせてもらったのですが解体方法どころか 手順すら覚えきれず悪戦苦闘ですね。達人の 4倍くらい時間がかかるし丁寧にやっているつもりでも 分離状態が美しくありません。

それでもどうにかこうにか分離分別後、調理して頂きましたが何度か練習しないとうまく出来そうにありませんね。でも味は特別美味しかったですよ。忘れられない味ですね。

よく(一般的に魚以外の)動物の 命を頂く(絞める)のを見てかわいそうと言う人がいますが僕はそうは思いません。もし、そんな事を考えるなら最初から肉類なんか食べない方がよほどマシですね。きっちり食べてこそ意義はありますね。

今回の経験も また 忘れられない味ですね。

7月11〜20日

上旬の激しい梅雨が落着き晴れ間が見られるようになるとビックリするような暑さですね。思わず川に飛び込みたくなります。急にお茶を飲む量が増え沸かしても直にやかんが空っぽになってしまいますね。

急激な猛暑で 熱中症で倒れる方がいるようです。水分補給はまったく我慢せずにしていますがほとんど、いや 全部汗になって出ていってしまい便所に行くことが朝晩ぐらいでもっともっとお茶を飲まなきゃと 思いますね。

和歌山県美里町で 提供している田舎体験で最も体験者数が多いのはわら細工、その中でもわらぞうり作り体験は変わらず人気があります。

地元のほとんどのお母さん方(実際はおばあちゃん)は誰でも昔 自分の履き物として日々わらぞうりを作っていたので みんなわらぞうり作りの 名人・達人です。

そんなお母さん方にお願いして 先生(指導者)になってもらいわらぞうり作り体験を提供してきました。今までは美里町内でしかやったことが無かったのですがこの度初めて出張しての体験指導です。といっても和歌山市への出張ですが 二つの川筋5地区の11人のお母さん方とバスに乗って出かけました。

事の他大盛況で 自分で作ったぞうりを装飾品にするやら 室内履きにするとか皆さん手にとっては満足げに見ておられましたね。

また、初めて指導に参加した地区のお母さん方は「今まで自分達で寄り合って 何かしたことはあるけれど発表する機会など全然無かった。まして若い人との交流などありえないことと思っていたのに今日はとても楽しかった。」との感想です。

超高齢化・超過疎化の美里町にとって急激に爆発的な人口増加など見込めない今、少ない人口でも生きがいある町であってほしい、都会の人たちが美里町の高齢者達に生きがいを感じさせてくれる・・・・交流はとても大きな存在でこれからも大切にしていきたく思いますね。

7月1〜10日

2005年の半分が過ぎました。一年なんてあっという間なので半年はもっとはやいのですが経過中に気を止めることはあまりありません。この7月7日にみさと天文台が 開設10周年を迎えました。

オープン前年暮れの朝日新聞には『美里に来夏「日本一」誕生、反射望遠鏡光景105cmで3人が常駐』との見出しで大きな記事が掲載されたようです。美里町内外の様々な関係者が当時を振り返るとやはり感無量で思いは尽きないようですね。

10年があっという間かどうか分かりませんが研究員のそれぞれの一生懸命や多くの来観者数など 様々な実績を残し世界のみさと天文台として活躍はとても素晴らしいですね。

自然豊かな田舎町に 唯一調和する近代的な建物だと常々思わされますね。そして、みさと天文台に足を運んで下さった方だけが味わえる「星の動物園」での感動・感激、こればかりは宅配便で地方発送出来るものではないのです。

空気は 澄みきっています。 美里の夜空は
こんなに 星が見えるなんて こんなに近くに見えるなんて
きっと みんな 驚くでしょう。

美里町から宇宙を望む天文台の開設は地球の人たちへの 宇宙の意志のように思えませんか。

今年の夏も みさと天文台は皆さんをお待ちしています。平和な、豊かな、「星ふるさと」美里町で宇宙をのぞいてみませんか。

6月21〜30日

梅雨最中なのに 和歌山県美里町は降水量が極端に少なく夏野菜が枯れないか、田んぼの水は大丈夫か、果樹の生育の影響はと気がきでなりません。日本海側や 北陸などでは大雨で被害が出ているところは もっと大変かもしれませんね。

科学が発達した今日、雨量の多いところと少ないところのバランスをなんとかうまくやり振りする方法はないものなんでしょうかね。いつも思いますね。

もう一つどうにかならないものかと考えさせられるのがこのところの少年犯罪ですね。普通の子が・・・といつも言われています。逆に様々な被害者になるケースもありますね。GPS機能付き携帯、セコムしてますか等などを見聞きする度に これって本当に豊かになったのかと考えてしまいますね。

大人社会も 少年の社会も時間は忙しく流れていき圧迫された環境の中、ストレスや疲労が限界を超えているのかも知れませんね。

「豊かさとは、」「癒しやゆとり」を本気で気がついて真剣に求めるようになってきました。
究極の癒しは土、そして水や緑などの自然だといわれています。また究極のゆとりは 生活のリズムや季節感があって自分の居場所がある ふるさとのようなものかも知れません。

多くの人が、「田舎に行こうよ」、「田舎で遊びたい」、「田舎で○○・・・」となったのは 本当の豊かさを求める様になった自然な流れだと思いますね。

6月11〜20日

美里町の今年のホタルは 予想どうりずいぶん少なかったですね。昨年、台風が多く卵が流されてしまったのが大方の見方でやはり全国的にも同様の状態だそうです。実際多量のホタルの乱舞は見事なものですが少ないホタルは それなりに 優雅な雰囲気がありこれもまた捨て難いものですね。

わざわざ美里町まで 足を運んで ホタルを観にお越しくださった皆さんがその優雅さに満足して頂けたようで なんとなくほっとしました。

民宿では田舎の暮らしや自然を楽しんで頂ける様に様々な体験を提供して来ています。沢歩きは夏、柿狩りは秋、しめ縄作りは年末っといった具合に全てが 季節に応じた内容です。

山菜の季節といえば春が相場ですね。一般的に春芽は 柔らかく栄養価に富んでいるし 何より美味しいからでしょう。 ところがその山菜・摘み菜採りと料理を 6月半ばにやることになりました。希望されたのは三重県で農家レストランを経営されている方と農村の活性化を推進しているグループの皆さんです。

僕たちが良く知っている山菜・摘み菜はもう既にたけていてスジスジでとうてい食べられませんね。でもよく探してみると素材にして20種類以上は民宿周辺で見つけることが出来ました。

中でも ホタル袋の酢味噌和えは触感が面白く、ウバユリは甘みがあり、カゴ草の天ぷらは皆が美味しいと感動しましたね。食べるだけ役の僕の感想はなんでも食べられるんだなぁとただただ感心ですね。

一緒に 調理して頂いたお客様自身が料理のプロでもありますので 何も伝えるものがないどころか かえっていろいろ教わってばかりでした。

地域の食を味わう。でなけりゃ、その地域を旅行している意義がありませんよね。もっともっとこだわっていきたいと改めて思いましたね。

6月1〜10日

6月になると やはり 暑くなり少し動くと汗ばむようになりましたね。でもかなり爽やかで 5月の延長のような気がしますね。何年前かのゴールデンウィークはもっともっと暑かったのを思い出すと 感覚的に今がはたして 6月なのかどうか自信がなってしまいますね。

ホタルがようやく舞い始め ささゆりには莟がつき始めています。雑草だけはじゃんじゃん伸び 早朝から草刈り機のエンジン音が鳴り響いていますが山里の活気さえ感じるものの嫌みな音ではありません。

よくある質問ですが「 雑草を刈り取らないで引抜いた方がいいのでは?」と聞かれることがあります。
確かに引抜いた方が再度生えにくいかもしれません。田舎のたいていの家庭では庭先などは草引きをしていますが家の周りや田畑周辺の面積がとても広いです。

つまり 草引きをやっていたのでは一年経ってもほとんど終わらないし、広い場所ならすぐに別の雑草の種が飛んできて新生しますね。それに比べると草刈りは根っこごと除去できませんがかなりのスピードで広範囲の草を刈り取れます。

果樹畑は草刈りをたえずして果樹に栄養と日当たりを与えていますが、野菜畑は草刈りすると野菜まで刈ってしまうので出来ません。そこで活躍するのがマルチとよばれるビニールシートです。

マルチで畝を覆うことによって雑草が生えないようにしています。それから必要なところに穴を空けて野菜を植え付けます。雑草が生えるのを最小限度に抑えるのです。最近ではトウモロコシが原料のマルチなど半年ほどで土に返る自然にやさしいマルチや様々な防草シートが 登場しています。

田舎の田畑を少し気に掛けて覗いて見て下さい。マルチだけじゃなく色んな工夫が発見できるかも知れませんよ。

5月21〜31日

5月下旬は田植えのシーズンです。民宿周辺の水が満たされた田んぼはほぼ苗が植え付けられ とても清々しい景色になっています。

まだ、梅雨の蒸暑さなど先のことですがホタルがちらほらと出てきていますね。場所によって違いがありますが28日には2〜5匹、優雅に待っていました。例年より若干遅いように感じますので今年のホタルは 6月20日頃までは充分見れるのではないでしょうか。

田植えなど農作業の忙しさの中にさわやかな風が時折流れたり、これからムシムシジメジメにも優雅なホタルが和ませてくれたり、田舎に住んでいると周りの自然が 常に癒してくれますね。

最大の癒しは 何だと皆さんは思われますか?

それは土だそうですね。そして、水や緑などの自然だそうです。見て触れるのがいいでしょうね。

先日小学生の娘が学校帰りに土と木の葉とすみれの花でこんな物を作って持って帰ってきました。勿論、服も手も泥だらけ。でも自慢げに見せる彼女からは何か楽しい雰囲気が伝わってきます。

最近ではよく 野苺や 桑の実を両手いっぱいに 採って帰ってきます。時には「田んぼの手伝いをしてきた」なんて言ってたこともありましたね。実際は邪魔をしてきたのだど思いますが。

豊かな自然とご近所の温かさ、この町の子どもを育てる環境の良さを改めて感じましたね。

5月11〜20日

5月半ばというのに 朝晩は寒く時折ストーブをつけることがあります。昼間は脱いでいたパッチを夕方にはき直し 夜は毛布に包まっています。まだまだ冬から脱却仕切れませんね。
とは言うものの 昼間は 適度に暖かく極めて過しやすいですね。いい季節は長続きしませんが もうしばらくはいけそうですね。

今年は 杉花粉が猛威を振るったことは記憶に新しいところですが、昨夏の猛暑で過剰な花芽が育ったのは 杉・桧だけではありません。花をつける木・草の多くが去年のそれとは明らかに数が違いますね。

これは美里町内の山の風景です。ところどころというよりもたくさん褐色みをおびたモコモコっとしたのが確認できると思います。これは椎の木の花です。

地元の人でもここまで沢山の椎の木に花が咲いているのを見たことはあまりないそうです。やはり昨夏の猛暑の影響なんでしょうかね。

実は 椎の花が沢山咲くのは 「哀しい(悲しい)」といって験を担ぐ人には あまり好まれないようです。

昨今の事件や事故など 考えられない哀しい(悲しい)出来事は確かに多いですが それとこれとは別、そんな験担ぎをする気はまったくありません。

しかし、異常気象が原因なのははっきりしていますので自然環境の変化やその影響で 過去にも何か「哀しい(悲しい)」出来事が起こり験担ぎされるようになったのだとすれば、否定は出来なくなりますね。

先人が験担ぎをした過去とは違って現代の環境変化は人為的なものによるところが多いですよね。美里町も全国各地も豊かな自然は 人を癒し和ませるだけでなく水・空気(酸素)の生産など生命維持に不可欠なもので無くしてはならない存在ですね。

山盛りの椎の花、人はもっと環境へ配慮しなさいと警告しているのかもしれませんね。

5月1〜10日

ゴールデンウィークの曜日回りが良く長〜いお休みを取られた方も多かったんではないでしょうか。お蔭様で民宿はばたばたとしていましたが済んでしまえば あっという間でしたね。

さて、皆さんはハナイカダという山菜をご存知でしょうか。ままっこ、むこ菜、嫁の涙などとも呼ばれています。

葉の上に花が咲き、実がなるという普通では考えられない特徴をもっています。花芽は葉の付け根にある次の年の芽に出来るのがふつうですが、ハナイカダは葉面に花芽が出来るのです。

ハナイカダは昔から菜飯の素材として知られていますが素揚げに焼き塩をふって食べるのもとても美味しいそうですが数が少なく今ではまぼろしの山菜とまで言われるようになっています。

しかしなんと、民宿の近くで最近見付けることが出来ました。感激ですね。細い一木ですがしっかりと特徴をもっています。

花が葉のイカダに乗っているのでハナイカダ、葉の上の一粒点が嫁の涙。見方は色々ですね。

僕の知人が作ったキザなうたを最後に紹介しましょう。

「ハナイカダ 嫁の涙と人の言う 俺の涙で晴らせてみせよう」

4月21〜30日

比較的好天に恵まれ本当に過しやすくいい季節になりました。美里町を流れる貴志川ではアマゴ釣りを楽しむ姿がたくさん見られるようになりました。

民宿のある地域の小中学校では 毎年4月に課外授業としてアマゴ釣り大会があります。この日は釣竿とおにぎりを持って川に集合です。

保護者の参加もOKなので僕も見に行きました。みんな器用にえさのミミズやイクラをつけ真剣に釣ってますね。眼が輝いています。釣れた時の竿を上げる夢中な表情とその後の笑顔は言葉では表現できない素敵さがありますね。

釣れた人も釣れなかった人も お昼には河原で炭火焼のアマゴとおにぎりを食べます。焼アマゴのお替わりはいくらでも出来るのでアマゴだけでお腹いっぱいの子もいましたよ(特に中学生に)。

自然豊かな美里町の子ども達がその自然と親しむこと、みんなで釣りを楽しむこと等などここで育った子ども達にとってはきっといい思い出になると思いますね。

昨今、ゆとり教育の見直しが叫ばれていますがこういう本当のゆとり教育は絶対に必要ですね。

4月11〜20日

350品種・35万球のみさとチュウリップ園、今年も見事な花が咲き誇り沢山の方がご来園下さいました。心より御礼申し上げます。

会場横を流れる貴志川にはチューリップ満載の花イカダやなんといっても来園者を驚かせたのは 高さ6,5mの色とりどりの花ピラミッドでしたね。

7年目を迎えたみさとチュウリップ園は今では関西有数、全国でも「ベスト10」に数えられているようです。毎年昨年よりも素晴らしいものをという発想と、開園時期に開花を合わせるじみちな努力の積み重ねが実を結んだんだと思いますね。

もともと美里町内の数人が 菜の花かチュウリップが国道沿いにあれば通る人の心が和むのではと始めたものですが気がつくと多くのボランティアが参加し町民にとっても一大イベントになり 協賛者は多くなりましたが第一回から変わらず民間(町民自身)が主催し続けているのが いいですね。

美里町は 来年 合併し町主催のイベント行事などほとんどが今年で最後となりますがみさとチュウリップ園は 来年も変わらず存続します。そして今年以上の素晴らしいプランを見せてくれ更なる進化をしていくと思いますね。

今年来れなかった皆さんは 是非来年こそはみさとチュウリップ園にお越しください。

4月1〜10日

日一日毎に 温かさが増してきますね。4月1日に開園したみさとチュウリップ園、開園当初は莟のものが多数見られましたが 10日近くなると満開ですね。

民宿前の山にはこぶしの花が見えます。まるでところどころポッポッと白く岩肌が 覗かせているようです。遠い目に見るかすみの中のこぶしの花の景色もいいもんですね。

桜は 見頃が短期間でぱっと咲いては散ってしまいました。温かさと共に新学期が始まり 新年度がスタートしたんだなぁと思えます。民宿のある地域の新入生は小学生が3人、中学生は1人です。過疎化が年々加速しているように感じますね。

この春休みに新しくペットがやってきました。ミニチュア・ダックスフンドの赤ちゃんです。中学生の娘が長年貯めたお年玉などを思い切って使って手に入れたものです。

今までハムスター、フェレット、野兔等など幾つかのペットを飼っては育てきれなかったのですが今回は飼う前にまず飼育本を読んだり色々考え準備をしてからのスタートです。

例年なら のんびりしてしまう春休みも 朝6時から犬の世話をしていてますね。 M・ダックスのお陰で 生活のリズムが乱れないだけでもいいですね。(ずっと続きますように。)

犬などのペットは、飼い主の社会的地位や立場や身体や美貌や取り巻く様々な環境などに関係なく ペットへの行ないに対して純粋にしかも 言葉を使わず率直に 差別なく接し返します。つまり人間のような・・・無しに付き合えるのが魅力のように思います。

まだまだ赤ちゃんのM・ダックス、これから娘とどんなつきあいがあるのか楽しみですね。

3月21〜31日

自慢話をひとつ。
理科離れに歯止めをかけようと、優れた理科教育を実践する個人や団体をたたえる第1回小柴昌俊科学教育賞の優秀賞に27日、みさと天文台(和歌山県美里町)研究員の豊増伸治さん(37)が選ばれた。(日経ネットより)

彼は 天文台の一研究員ですが夜空の星と同様に 過疎の町・美里町を真剣に愛し、地域になじむ行動に心がけていますね。その結果、多くの美里町民が (特にITでは)彼の世話になったと思いますね。

僕がこの様に民宿のHPを作れるようになったのも実は豊増さんに色々教えてもらったというよりも 一から手ほどきを受けたからです。

命懸けで美里町を考えているといっても決して過言ではありません。第一回の優秀賞に豊増さんが選ばれたことは僕たち美里町民にとってもとても嬉しく思うと共に彼の存在が自慢でもあります。

ところで、春の季節の移り変わりはめまぐるしく早いですね。蕗のとうが花をつけたかと思うともう既に 土筆が顔を出しています。民宿近辺の石垣の元でいっぱい出ていました。

鳥達の鳴声に目を覚ますと春独特の霞んだ風景の朝があります。一週間から十日程で山菜・摘み菜の種類はどんどん変わっていきます。春といっても今は○○の季節、四季の一つではとても 片づけられないですね。

3月11〜20日

前回の日記帳で 花粉症の症状はたいしたことなどないと書きましたが、この10日間は最悪です。大方の予想が正しいと思い知らされましたね。

杉の木は 全て上の写真のようになっています。風が吹くたびに揺らされ花粉がホコリのようにどわぁっと飛び出しますね。民宿の周辺は特に杉がめちゃくちゃ多いです。

如何に辛いものかもう分かって頂けると思いますが、筆舌では語りようがありません。早く季節が過ぎるのをただただ待っています。

そもそも この杉花粉症ってやつは 40年ぐらい前迄はなかったですよね。国か森林組合か何か指導の下全国的に植林された後、輸入木材におされ消費が激減しやがて手入れされず放置状態が続いた為に起こった現象だと理解しています。

最近になってやっと 杉木の伐採が根本対策と気づき少しはとり掛かろうとしていますが目に見える効果が現れるまでには何年かかるのか気が遠くなりますね。

邪魔だから切るだけじゃなく 伐採した杉木が何らかのかたちで使えてこそ循環型の環境さいころのコマを一つ進めることが出来るはずですがとりあえず 振出しにもどるだけでも この際いいんじゃないでしょうか。

3月1〜10日

このところの新聞の一面記事にはついていけないですね。西武鉄道もフジテレビvsライブドアも はっきり言って訳が分かりません。企業と個人商店とは違うものぐらいは理解できますが、個人商店の感覚しかない僕にはこの先どうなるのか全く分かりませんが世の中が大きく動いていく始まりのような気がしますね。

山里での生活は分かりやすく明快な暮らしですが 豊かな自然は時の流れに負けないように大切にしたいと 日々思いますね。

民宿の辺りでは 蕗のとうが 一気に大きくなり連日 春の香りが夕食卓に並びます。菜の花やフダン草、キャベツなど青菜がやっと 豊富になりましたね。
美里町を流れる貴志川のアマゴ釣りが解禁となり 釣り人の姿を見るとついこの前まで冷たかった川水とは違い川にも春を感じられますね。

厄介なのは 杉花粉ですが 報道の脅かしとは異なり 今のところは まぁまぁ、例年並みか それ以下ぐらいですがこれも 今だけのことかも知れません。

1月から、 ナメコの種菌を ヒノキのほだ木に植える作業をしていました。極早生、早生、晩生の3種類で約100本植菌し、一ヶ月の仮伏せを済ませてやっと立てて並べられました。

後は 2〜3回天地返しすれば 秋には ナメコが出てくる予定です。民宿の食材としてもちろん利用するつもりですが 沢山収穫出来て出荷できたら嬉しいですね。(無理っ!)

Iターン者の田舎暮らしでは 一つの職業では生計が立たなくて幾つかのサイドビジネスをこなす、いわゆる「ながら生活」(○○をしながら△△もする)をしている人もたくさんいます。単にお金を稼ぐ場合もありますが、それ以外に今まで知らなかった知識や知恵を味わえますね。

それは今後、遊びにも生活にも利用できる貴重な経験になりますね。都市部では出来ない事を何でもやってみる、ここでの生活を楽しむ肥やしに必ず活かされるように思いますね。

田舎暮らしはむちゃくちゃ楽しいです。その楽しさの中でも特においしいところを 都市の皆さんに少しおすそ分け出来るような 民宿をこれからも続けていきたいですね。

2月21〜28日

春一番が吹いたというものの寒さはまだまだ居座っています。少し雪が降るとついつい体を動かすのもおろそかになってしまいますね。体を動かしていないと落着かないのですが寒さには勝てませんね。

なまりきった体を取戻すべくアイススケートに行きました。そうそう、高野山にスケートリンクがあるんですよ。日曜日の午後でも意外とすいていて、はっきり言って穴場ですね。

数時間のスケートで長距離ハイキングにでも出かけたぐらいにさわやかな疲れが感じられるのがいいですね。

 高野山スケートリンク

大阪やその付近のスケートリンクは相継いで閉鎖されたところが多いようですが高野山スケートリンクは 地域の子ども達の利用が多く頑張って継続していますね。

大人が世界遺産の高野山をまわっている間、子ども達はスケートを楽しむことも出来ますよね。(もちろん大人もスケートを楽しんでもいいですし子ども達も世界遺産をみてまわるのもいいことですが。)

高野山スケートリンクは 3月末まで営業しています。アイススケート(ウィンタースポーツ)を楽しんで冬のご馳走(ぼたん鍋)を 美里町で食べるのはいかがでしょう。

雪の中から顔を覗かせた蕗のとうもみなさんのお越しをお待ちしていますよ。

2月11〜20日

和歌山県観光交流課では和歌山県ならではの体験を県内外のみなさんに楽しんでもらえるよう取り組んでいます。その中で「ほんまもん体験」は地域の団体や住民の方が主体になって提供しているものでその数はずいぶん沢山あります。

地方の田舎の暮らしや食の味は素朴で素敵なものばかりですが「やってみたら面白かった」、「作ってみたら美味しかった」からといって必ず売れるとは限りませんよね。やってみたら面白かった体験や作ってみたら美味しかった地元の味が商品として成立つかどうかにはやはりそれなりのマーケティングが必要になってきます。

かといって 体験提供者が簡単にその価値を判断できるすべを持っているわけでもありません。そんな状況とニーズにこたえる為に 2月15日に NPO法人和歌山ツーリズム協会が体験プログラム審査会を 大阪市で行いました。

商品化する為のアイディアや流通させる為の売込み等などを視野に入れて、プロの目で判断を仰ぎアドバイスをして頂きました。審査員は大学の先生、旅行業者、旅行雑誌社、旅行・余暇文化などの有識者と女子学生など様々な顔ぶれです。

 プログラム審査会 05,2,15

審査員もエントリー者も真剣でしたね。若者向け雑誌社、団体向け旅行業者・・・と審査員の立場が様々なので各審査員の評価は必ずしも一致しませんが 僕は垣根を越えたコメントがとても新鮮に感じましたね。

エントリー希望者は たくさんありましたが残念ながら 時間の都合上 今回は8組が審査対象です。しかし、和歌山県にお越しくださった皆さまが少しでも満足をして頂けるよう官民一体となって質の向上に今日も勤めています。

都市住民のみなさんのニーズが多様化している今日、多くの体験プログラムメニューが和歌山県各地で 用意されているのはかなり期待が出来ますね。

「わっが山ほど和歌山県」。感動と満足は間違いないですね。

2月1〜10日

19年ぶりの大雪だったそうですね。南国のイメージがある種子島や三宅島にも雪がふったようですね。もちろん、和歌山県美里町もしっかり降りましたね。

それどころではありません。普段は水がちょろちょろと流れているようなところでは片っ端から凍結ですね。郵便配達の方が路面凍結で危なくて仕方ないとぼやいていましたが四輪の車と違って 単車は厳しいきがしますね。

民宿でも夜間水道を少し流れるようにしていますが、マイナス4℃ほどになると洗濯機のスイッチまでが凍ってしまいます。

ドライヤーで解かして スイッチは入るものの排水ホースのくびれ部が カチンコチンに 凍結してしまっていてどうにもなりませんね。こうなったら開き直り諦めがつきますね。

他に体を動かして 温まることをしたくても体はストーブの前に自然と進みますね。当然その場から動けなくなってしまいますね。 まぁっ、いいか。

ところで上の写真の氷壁の氷、焼酎をオンザロックにするとけっこう美味しいですよ。天然水の氷ですからね。興味あるかたは寒〜い日に 美里町に来て試してみるのも面白いですね。

1月21〜31日

一年のうちで最も早く過ぎるのが 1月のように思えますね。ついこの間新年を迎えたばかりなのにもう一ヶ月経とうとしています。本当は地球の自転速度が 30分ほど速くなってるんじゃないでしょうかね。

冬本番になりましたね。暖冬でもなく冬らしい冬です。山里では冬にも清々しさが充分感じられますね。

果樹農家では 今年も良い果実が出来るように既に剪定作業たけなわですが、果樹農家以外は農閑期で比較的時間余裕があり この頃に一年分の薪を作っているのがよくみられます。

山から木を切り出してきて、適当な長さに裁断し更に薪割りをして薪棚に積並します。山から木を切り出すのはとても重労働、薪割りも汗をかきますね。(出来上がった薪は 2〜3年乾燥させて初めて燃料になるんですよ。)

 薪棚(左から03年作,05年作,04年作)

その昔は 枝打ちされた薪を拾いに行くのは子どもの仕事だったそうです。山持ちの家はいいのですが山を持っていない家では 山主宅にことわって薪を拾わせてもらって 薪を拾い集める子どもの間で取り合いの喧嘩が あちこちであったようです。

薪は ご飯と炊くにも 湯を沸かすにも重要な燃料で 無ければ死活問題であり そして人と山の生態系も維持されていたんですね。それから子どもがする仕事(役割・出番・ポジション)があったもとても 素敵ですね。

現在では 美里町でも生活の大半は電気・ガス・灯油などの燃料に頼っていますが風呂だけは薪を燃料にしている家が沢山あります。薪で沸かした風呂の湯は柔らかく芯まで温まりますし、残り火のお陰で湯が一定温度に保たれとても気持ちがいいものです。

1月11〜20日

中途半端ではない寒い季節になりましたね。暦の関係で学校は1月11日から 3学期がスタートです。やっと平素の雰囲気が取り戻せましたね。

1〜2月は 民宿は とても暇なシーズンです(冬期のご来泊は、ゆっくりできますよ)。何か面白いネタがないかと探していたらありましたね。15日にヒノキの間伐材を利用したナメコ栽培の研修会(和歌山県定住促進課主催)に行ってきました。

常識として一般的にキノコを原木栽培(ほだ木で栽培)するにはどんぐりなどの広葉樹を用いますが今回は杉や桧といった針葉樹が原木です。

40〜50年前に植えられた杉や桧は美里町のいたるところで見られます。また、昨今は木材価格が安すぎて林業としての採算が取れない為に放置されている山林が沢山有ります。そんな杉・桧の間伐材でキノコ栽培が出来るのなら魅力的ですよね。

種を原木に植え付ける作業はいたって簡単です。電動ドリルで穴を空け種駒を金づちでたたき込むだけですね。

 ナメコの植菌作業 05,1,15

あとは 日陰で湿気の多いところで伏せて置くなり 立てるなりしてなめこの発生を待つだけですね。

桧にはヒノキチオールというエッセンシャルオイルに殺菌力がありキノコが繁殖しないと聞いていたのですがナメコは発生し、他の茸類は発生しにくいそうです。おそるべしナメコ菌パワーですね。

原木栽培のナメコは、天然物に近くしっかりした歯ごたえなど風味の良いのですが、原木から発生したナメコは、ほとんど流通していないようです。

うまくいけば今秋の民宿の目玉料理になるかも・・・、早くも皮算用ですね。

1月1〜10日

大晦日からの雨雪がおさまり晴れ間の中に予想される寒さの新年が始まりました。普段より多少朝寝坊しながらも元日の朝刊に目をやり地元の神社に初詣を済ませ、戻ってくると民宿のご近所では塩サバの串焼きをやっています。

 塩鯖の串焼き 2005,1,1

元日に 鯛の塩焼き(睨み鯛)をおせち料理に添えるところは多いようですがこの辺りでは サバの塩焼きが主流です。

炭火でじっくり2〜3時間掛けて焼き上げ新年の元旦を祝い頂きます。これがたまらなく美味しいですね。はっきり言って鯛とは比べ物になりませんね。

昔は一人に一匹づつ サバ塩焼きを用意して三が日かけて食べていたようでが 今では食が細くなったのか他にもご馳走が沢山有るせいか それでも2〜3人で一匹は食べるようですね。

美里町で育って 町を離れた人達が都市部等からお正月に帰省する楽しみの一つにこのサバがあります。もちろん、一緒に来られた家族の方々もはまってしまいますね。

“塩サバ笑顔”が見たいからサバを焼くお父さんにも気合が入りますね。季節限定のご当地の味はグルメの逸品ですね。