今までの日記帳(2004年)

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2004年

12月21〜31日

過ぎてしまえば矢のごとく あっという間の2004年でしたね。国内でも災害が多い年でしたがこの年末にきて インドネシア、スマトラ島沖での大津波は言葉を無くしてしまいます。

半端ではないこの事態にこそ国の出来る限りの支援と民間・個人レベルででも何か出来ることを思わずにはいられませんね。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被害に遭われたみなさんにはお見舞いを申し上げます。

今年最後の日記帳なので民宿バージョンの一年間の印象に残ったことを書きましょう。

まず、何といっても高野・熊野の霊場と参詣道が世界遺産登録されたことですね。全国的にも和歌山県が注目されましたし、関西圏以外からのお客様が増えたように感じます。

高野・熊野の霊場は山間の景色と神秘さが醍醐味で 参詣道はまさに歴史街道そのものですね。世界遺産というお墨付きの期待に答えられる素晴らしさを和歌山県は持っていると思いますね。これからも多くの方々がお越しくださればと思います。

次に 残念なことは美里町でも災害ですね。特に週末の台風が多かったですね。民宿としては お客様が ご自宅を出て、ご自宅に戻られるまで無事であることが一番です。川遊びが増水の為に出来なかったり、天候が悪く星空観望が出来なかったりと 大変だったように思いますね。こればかりは、仕方ないことかもしれませんが・・・。

年末も押し迫り季節感が少し戻ってきました。29日に初めて積雪しやっと冬になったようですね。

 雪ウサギ 04,12,29

2005年は、愉快で 楽しいことがたくさんありますように。

12月11〜20日

我家の末娘(小学2)は、毎日国語の教科書を読む宿題が出ていたのですが、20分間読書に変わりました。先ほど日本の学力低下、とりわけ読解力表現力の低下が取りだたされ文科省の早急の対応の現われですね。

日本の教育は都市部だろうが へき地だろうが隅々まで平等になされるのが いいですね。

何年か前から始まった「ゆとり教育」が見直されるようです。適当なゆとりはわざわざ与えなくても子ども達は 自らゆとり傾向に走ってしまいますね。もっとも大人も同じかも知れませんが。

更に週休2日は 振替休日と重なると3連休になりゆとりってもんじゃないですよね。子どもの勉強(読み・書き・そろばん)は覚えて忘れてを繰り返し何時の間にか身についているように思いますね。2連休、3連休なら忘れる力の方が大で学力低下は必至ですね。

ゆとりそのものは悪いとは思いませんね。むしろその使い方ですね。だらだらと遊ばせてしまったのは反省ですね。僕たちの子どもの頃は家族の一員として当然に家の用事や色んな事を何かと手伝いさせられたことも今は(協労・協働しなくても成立つのか)減ってしまい結果、自分がやりたいことを皆が優先するようになってしまったからかもしれませんね。

要は、子どもに暇なんか与える必要がないと思いますね。

民宿に来られたお客様が「この辺の子は大変だね」とよく言われますが僕はそうは思いません。むしろ都市部の親が心配するようなことが 全くとは言わなくてもほとんど気にしなくていいですね。地域の目も行き届いていて子どもをしかってもくれますね。そして、豊かな自然が遊ぶにしても 学ぶにしても 最高の環境で育ててくれますね。

豊かな自然なのですが このところの季節はおおかしい、おかしいですね。歳の瀬の気配が全く感じられませんね。ここ、和歌山県美里町では 気温が下がりません。道が凍結しません。雪が降りません。季節が冬になろうとしてくれません。

全国的にも暖房器具やコート類などの冬物の売れ行きが悪く、バーゲンを早めたり苦戦をしているようですね。TVでは、春と勘違いした蕗のとうがどこかで出没したとか、早くも杉花粉が飛んでいるなどニュースで伝えているのを見て、おかしいと思うのもおかしくないと思いましたね。

 椎茸 04,12,18

民宿の裏に椎茸のほだ木を 置いていますが 11月にさほど出来なかった椎茸が沢山できています。ほだ木の椎茸は昼夜の気温差が大きい春と秋に出来るのですが、今は春なのか秋なのか どちらなんでしょうね。

どちらにしても 鍋食材には 助かりますね。

12月1〜10日

カレンダーが残り1枚になり TVでは都市部のクリスマスツリーの電飾が放映されなんとなく12月なんだなぁって気がしますね。

12月上旬に毎年恒例の 流行語大賞は益々ピンとこないものが多く聞いたことが無い言葉がずいぶん候補に上がっていますね。もっとも流行とは無縁の僕が言うことなので 聞いたことが無いのは当然かもしれませんね。

流行語ではありませんが一昨年来、拉致被害者で帰国された5人の方々の言葉はとても印象にのこるものがありますね。なかでも曽我ひとみさんの「小さな幸せが、大きな幸せになるように・・・」は、素晴らしいですね。

耐えて勝つことを貫いた彼女が「何もかも捨てて家族に会いに行きたかった」という人間味に僕は少しほっとして、その事を微塵も感じさせなかった強さに改めて感心させられましたね。

そんなことを思うと「小さな幸せが、大きな幸せになるように」はとてもつ強く大きく大切な言葉で 説得力がありどうしても忘れられない文句になりましたね。

ところで、今年は異常気象に加え地方では全国的に鳥獣被害が加速しています。最近では猪が 民宿のかどや 前の坂道まで 出没しては地面をぼこぼこにしてくれています。

写真は 猪の顎骨です。下前歯がスコップのようになっているでしょ。これで土を掘起こしてミミズなどを食べるそうです。骨には左右対称に幾つか穴が空いています。そこは神経が通っているところだそうです。この顎骨の歯には全く虫歯はありません。どの歯もぐらつくことなく丈夫でいたって健康だそうです。

ちなみに、この猪肉は美味しかったそうです。(まちがいない

11月21〜30日

何代も前からず〜っと食べ続けていた 献立が食べてはいけないとなると戸惑いますよね。 スギヒラタケ脳症や豚ホルモンによる型肝炎が世間を騒がせていますがなんでだろうと思ってしまいますね。

今年特有の 異常気象やこのところの環境の変化が 様々な形でじわじわと表れてきているのでしょうか。こんな現象が各地で出てくると これから先はいったい何を食べるのがいいのか分からなくなってしまいますね。

11月も終盤になったにもかかわらずさほどの寒さを感じません。それどころか吊るし柿は カビてしまうし 困ったものです。季節本来の気候になってほしいですね。

毎年、12月上旬に 民宿では 柚子ぽん酢を作っていますが 今年は10日ほど早く作りました。柚子の水洗い、圧搾と冷たい作業のはずですが 今年ばかりは楽でしたね。 こんな作業は やっぱり暖冬が助かりますね。 おまけに 今年の柚子はとてもジューシーだったのできっと美味しいぽん酢になると今から楽しみです。

美里町で 収穫される柿は ヒラタネ(渋抜き柿)から富有柿(甘柿)へと 移っています。ヒラタネは種が無く 食べやすいのですがすぐに柔らかくなってしまいます。少し柔らかくなったヒラタネ柿はまるで マグロのトロの食感ですね。薄く切って醤油をつけて食べるととても美味しいですね。ワサビとの相性もいいですね。

 山トロのたたき

海のトロは マグロですよね。柿を刺身風に仕立てた料理を “山トロ”と言います。今年は更に 山トロを強火で炙って たたきにしてお出ししていました。より風味が豊かになり好評を頂きました。

簡単な料理ですのでみなさんも試してみてはいかがでしょう。ところで、上の写真、大トロと中トロがあるのが分かりますか?    ・・・・・・うそです。どれも同じですよ。

山トロは 11月で今季は終了。来季はネギトロでもやってみましょうか。

11月11〜20日

「地方一揆の始まりだ」全国知事会での発言をみなさんはどう感じられたでしょうか。

地方というのは 植物に例えると枝葉根皮のようなものかもしれません。しかしながら植物の枝葉根皮が様々な栄養を幹に送り植物を育てていますね。もし枝葉根皮がなかったら成長は愚か衰退、枯れてしまいますね。

三位一体の改革で地方への3兆円削減はへき地から学校が無くなり、へき地は福祉サービスが低下もしくは割高になり、へき地は極端な不便になりとても住みづらくなり やがて地方の荒廃が始まり無機質な 幹だけが残った植物状態の国になりそうな予感さえしますね。

ユーパック VSクロネコの価格やサービス競争が取りだたされては話題を呼んでいますが地方には郵便局がなくなると 金融機関が全くなくなる地域が 沢山あることを考えるとこれも都市型ものさしでの競争で 枝葉根皮には通用しない話ですね。(でもね、美里町にはコンビニがないんですから、、、残念。)

都市型のものさしで 中央の考えでこれ以上地方を軽視し続けると自身の首を絞める行為になると思いますね。多くの地方市町村の首長の武道館での集結が成果あることを期待しますね。

そんな事とは関係なく 美里町では平穏な晩秋を過していますね。毎年この季節には収穫した大豆を 竿に掛けて天日乾燥させます。

乾燥後は 細竹の棒でたたき さやを外し実を取り出し さらに天日乾燥させてその中から来年の種を選り分け、来春まで軒下に吊るしておきます。種豆以外も缶などに入れて 豆穀庫で大切に保管します。

F1交配の品種は 来期の種を採れませんがここではそれはありませんね。来期の種を絶やさない工夫や努力がそれなりにありますが別の機会に書くことにしましょう。

大豆や小豆などの豆類は田舎では貴重なものとして扱われていますね。都会のものや珍しいものなどをもらった時のお返しやお礼にさえ豆類が使われることがありますね。昔、豆類が通貨として使われていたなごりを 感じますね。

何気なく食べている豆の味と栄養価、よ〜く考えるとお金に勝るかも知れませんね。

11月1〜10日

11月1日に市町村合併により新しく出来た自治体が幾つかあります。その中に熊本県に美里町、秋田県には 美郷町と 二つのみさと町が誕生しました。東西南北にかかわらず美里町・美郷町・みさと町という町の名は 呼びやすく親しみがあり、人の心が和む人気の町名だと感じますね。

和歌山県美里町は 隣町と再来年1月に合併される予定で残念ながら 美里町という町名はなくなるようです。そればかりか 役場機能も何もかもが隣町主体になってしまい 美里町(和歌山県)は更なる過疎化が進む気がしますね。

人が住む地域差が大きくなり 過疎地域が廃村状態への道を歩み始めるのもそう遠くない将来かも知れません。この先この国の 村という村はいったいどうなっていくんでしょうね。  国や地方、地域そして集落にそれぞれがビジョンを真剣に考える必要がありますね。

町の名前が変わろうとも一次産業が生きている限り民宿周辺の美里=美しい里は継続ですね。幸い美里町の高齢者はまだまだ元気なのでしばらくはいけそうですね。

さて、里の秋の風物といえば吊るし柿です。みの柿という品種の渋柿の皮をむいて縄などに軸枝を挿し込み吊るしておくと 3週間ほどで まろやかな甘みに変身します。

今年は 台風の影響で みの柿が少なく吊るし柿も高値のようですね。これからの季節の寒風にさらして半乾燥状態になると半年以上保存できるおやつになります。

美しい里の 素朴な美味しさ日本の逸品ですね。〜お茶が欲しいヨ〜。

10月21〜31日

台風23号で各地に被害をもたらしたと思った矢先に新潟では激震がおそい 被害の様子には言葉を無くしてしまいます。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り致します。また、被災者の皆さまにはお見舞いを申し上げます。

被災地のどこか(たぶん新潟県川口町だと思う)に「この町は君が住む町、つくる町」というスローガンの看板が建っていたのを みなさんはTVなどでご覧になったでしょうか。

このスローガンは 新潟県のみならず地方すべてに当てはまる言葉ですね。特にへき地集落では自分達のことは自分達でやるのが当然の常識ともいえますね。

例えば、 火災が起こった時などは市町村の消防署員が到着するまでに集落の消防団で 出来る限り対応しますね。ごく小規模の土砂崩れなら、重機を使える住民が土砂を取り除くことも しばしばあります。

家のメンテナンスにおいても勝手悪さや不都合は 個人(や地域)で対応してきたと言っても過言ではありませんね。つまり絶対に へき地では出来る限り自分達のことは自分達で守っていかなければ成り立たないのです。

新潟地震のTVニュースは東京からの発信がほとんどでコメントもまた東京の知識者なのですが地方の常識が分からない様で伝え方や感覚の発言にはかなりピントがずれているような気がしますね。地方のコメントは地方の精通者(区長など)では駄目なんでしょうかね。

地域活性化も地元住民の手作りであることがあります。24日美里町“雨山の郷”で手作り祭りが行われました。第1回の祭りなのに大盛況でしたね。

バザー、飲食コーナー、趣味の体験、ギター演奏、大道芸・・・等など。どれも好評で大人も子どもも 年寄りも楽しめたのがよかったと思いますね。もちろん手作り祭りですので行政や企業のレベルと比べると可愛いものですが回を重ねる毎に 更なる充実が楽しみです。

以前に「美里チュウリップ園・ひまわり園」が民間力で頑張って 2万人以上の お客さまを 迎えた話をしましたが「雨山の郷・手作り祭り」もそうなってくれるといいですね。

10月11〜20日

遅苗品種の稲も ようやく刈り取りが終わりにょきにょきとした切り株が 田んぼに整列しています。

この切り株を踏んで歩くのって面白いですよ。結構硬くてしっかりしているので思うように踏みつけられませんね。適度な刺激を土踏まずに感じ 健康に良さそうですね。

毎回の話題になるので 冒頭では避けましたがやっぱり台風は困りますね。お蔭様で大きな被害は 無かったもののやはり不便を強いられることが多いですね。

夕方からの停電、ろうそくの生活です。日が暮れて真っ暗になると何一つ出来なくなりますね。かといってまだまだ宵の口、そう簡単に眠れるわけでも有りません。でも寝るしかしょうがないですね。夜更かし癖が矯正されて これも健康によいかもしれませんね。

早朝に家の回りを うろうろして被害の状況を見てまわり、たいしたことがなく一安心、道には木の枝や葉が 絨緞のごとく積みかさなっていてそれのかたづけを面倒に思う反面、農家や本当の被災地の大変さを考えると心中察するには余りあります。

これから 国産の野菜や果樹などの農作物の値上がりが 予想されます。皆さま、高値でも是非とも今までどうり買って下さい。全国の被災地の農家を支援する意味においてもお願いいたします。

さて、民宿で使う野菜は特に鮮度にこだわっています。その中でよく使う野菜に椎茸があります。以前に ほだ木栽培した椎茸を紹介しましたが 普段は菌床栽培のものを使っています。

独特な木屑を固めた床に菌を植え付けて椎茸を栽培したもので 収穫後約4時間水に浸しておくと また椎茸が出てくるのです。温度などの管理が難しいようですがいつでも椎茸が食べられる優れものですね。

好奇心でやってみて 一度は収穫できましたが二度目はうまくいきませんね。やっぱりプロはプロと思いながら再度挑戦です。これからの季節の鍋、脇役は何と言っても椎茸ですよね。(ほんまは白菜やろ)

10月1〜10日

前回の日記帳の「ミズアオイ」の写真は 実はミズアオイではありませんでした。一見 似ていたので思い込んでしまいました。したがって美里町内の田んぼで見つけたミズアオイは 実はたんなる草だったのです。お詫びして訂正致します。

週末毎の台風には 悩まされますがこのところ各地で熊の出没が話題になっていますね。美里町でも以前は 熊が出たそうですが僕は見たことはありません。

今までに見たことがあるのは猿、カモシカ、狸、兔、リス、イタチ、猪・・・と、昆虫、蛙やヘビは色んな種類に出くわしていますね。

カエルの種類でウシガエルは 20cmほどでとても大きいです。雨上がりに民宿の玄関に現れたのは アカガエル(でも、前回のように間違っているかもしれないのでたぶんアカガエル)。気持ち悪いほど赤茶色ですね。

初めて見たのですが 日本国内にはあちこちにいるようですね。

こんなカエル君も 冬眠前の えさを求めて民家や民宿に入ってくるのでしょうか。育てるわけにもいかないのでそっと放してやるとどこかに行ってしまいました。

9月21〜30日

乾かない田んぼに 次々と降る雨の影響でなかなか稲刈りが出来ない田んぼがあちこちに見られます。これは早稲の品種の稲刈りは 既に終わっていますがこれから刈り取る予定の遅手種(梅雨やお盆が過ぎても味落ちが少ない)の稲です。

充分に実り 頭を垂れていつでも刈り取りOK状態ですが圃場がぬかるんで 稲刈り機が使いづらい(とても手刈りは出来ないよ)ので状況を見ているのです。しかし、充分実っているもんですから猪がほっておくわけがありませんね。そんなこんなで農家の人は いらいらしていますね。

美里町は 柿の名産地ですが こちらの方は台風の影響で 更に気の毒な状態ですね。

さて、今回は 「ミズアオイ」という水草を紹介しましょう。

美里町内で 無農薬で米を作っている田んぼに咲いていたミズアオイです。なんとも 綺麗で可憐でですね。

しかし、ミズアオイが田んぼに出没すると水をかなり吸い上げてしまうし 稲を締付け生育が悪くなり収量が落ちてしまう厄介な雑草だそうです。そこで 近年は農薬散布などでこのミズアオイが 激減していて絶滅に向っているそうです。

そんな訳でミズアオイを守ろうのHPもあります。

かつて トキや キジが農作物に悪影響を起こし駆除し続け現在は保護鳥になっているようにこのミズアオイもその道を歩むのかも知れませんね。

でも、厄介なものは厄介。共生のメリットがあればいいですが無ければ厄介以外の何でもないですよね。

ミズアオイそのものは栽培が簡単なようです。別なところ(ビオトープ等)で保存するか無農薬田の風物詩としてつきあうか、どうするのがいいのでしょう。

それにしても、ミズアオイの花は可愛いですよね。

9月11〜20日

記録的な猛暑の残勢で いまだに都市部では真夏日が 続いているようですが ここ美里町では朝夕は随分涼しくなり 夏の布団では 明け方などもう絶えられませんね。

8月下旬から早くも彼岸花が咲き、棚田のあぜに美しいストライプ模様を見せてくれたのもわずかな間ですっかり枯れてしまい暦の彼岸を追い越して季節はどんどん先に進んでいきます。

涼しい風とともににコオロギやウマオイの鳴声が静まりかえった山里に 秋の夜長を楽しむべくどこからか聞こえて とても心が 和みますね。

な〜んて、いつもと違う日記帳になりそうな書き出しになってしまいましたが、夏休みの慌ただしさも少し落ちついたのでこんなことを感じられるゆとりが出来たのかも知れませんね。

さて、高野山が 世界遺産に登録されてからは以前にも増して、民宿から高野山へ向われるお客様が増えました。

そんな中 高野山へ数珠作りに行ってきました。

作業そのものは ひたすら数珠玉(樹齢600年の高野杉)を磨き、数珠紐を通して自分の名前と それからぼん字で自身の守り本尊を入れます。製作の日付を入れてもいいですね。出来た数珠は祈とうをしてもらい 魂の入った数珠になって完成です。

世界に一つだけの手作りの マイ数珠です。

ただ単に 数珠を作るのではなく数珠についての説明やその文化、さらには霊的な雰囲気が醸し出るのも ふしぎなくらい魅力的で面白いですね。

現在 「美里町に泊まって 高野山で精進料理と数珠作り」を 企画調整中です。 

おとなの体験。じっくり楽しみたい季節ですね。

9月1〜10日

大きな台風や 地震がありましたね。

せっかく今まで育てて 収穫間際の稲や果実などの 農産物。自然相手ではどうにもならないことですが 夜中に懐中電灯を片手に 田畑の状況が心配で心配で見にいってしまうのは仕方ないように思えますね。

美里町では 幸い 人的な被害はなかったのでまずまずかもしれません。被害に合われた方にはお見舞いを申し上げます。

9月2日〜5日の3泊4日、台湾からのお客さまがありました。大学の先生と研究生の御一行でグリーン・ツーリズムの調査、取材が目的です。

色々な話を伺うと 今まで 新潟県、群馬県には数回訪問されていて 日本のことは かなり詳しいですね。台湾も日本同様に工業化していて 少子化が進んでいるようですね。

我家の子ども達は 興味しんしんで文字のこと、通貨のこと、歌・・・等など色々聞いていましたね。隣で聞いていて知らないことばかりでとても面白かったですね。

今回は 初めて和歌山県を訪問だそうです。出来る限り平素の美里町の人や文化に触れようと 何軒かのお宅訪問をされたのは 印象的でしたね。

いつも仕事を忘れて 一緒に遊んでしまうことが よくありますが今回は4日間も 一緒に 楽しんでしまいましたね。

「わっが山ほど 和歌山県」 「見るほど 魅力美里町」海外からも 何度も来て頂けると 嬉しいですね。

あっ、そうそう。「お客様の声」にいっぱい書き込んで下さったんですけれど、全部漢字ばっかりですぐにページの書き換えが出来ないんです。もう少し待って下さいね。

8月21〜31日

高野・熊野の霊場と参詣道が世界遺産に登録され、和歌山県内では様々な催しがこの夏に行われました。
小学5年生〜中学3年生を対象に行われた「いこうや くまの 緑の探検隊」は県内5ヶ所で 地域の自然、文化、人とふれあい、ホームステイを始め様々な体験を楽しまれました。

美里町も「いこうや くまの 緑の探検隊」の受入町になっていてその一泊を 民宿で子ども達が過しました。

昼間のプログラムの疲れも見せず 夜は美里町史を 研究されている先生に美里町から高野山にかけての話をして頂きました。

民衆の生活を守るために犠牲になった弥一郎という人の話。法をおかし死罪になり 子孫は分からない(おそらく絶えた)のに弥一郎の墓が 最近見つかったのです。

弥一郎の人物と 誰が墓を 建てたのかに子ども達の興味がわき 質問もたくさん出て予想以上の盛り上がりでしたね。

最後に 子ども達に今回の旅行で一番楽しかったのはと聞くと、「ホームステイが一番楽しかった。」と答えてくれました。

聞けば 美里町の一般家庭の6軒が今回の子ども達を温かく最大のもてなしをして下さったようですね。6軒のもてないの中身はそれぞれですがとても心が伝わるもので、どの子にも届いていましたね。

心がこもったホームステイ、とても民宿などは足元にもおよびませんよね。

8月11〜20日

民宿は 夏休み・お盆モード全開ですね。

川遊び、釣り、花火、他にも おもしろ体験の沢歩きや ナイトハイキングは予想以上に体験される方が多く 嬉しい悲鳴ですね。

少し残念なのは、このお盆期間に天文台の大型望遠鏡が 故障して大型望遠鏡での観星が 出来ませんでした。

しかし、天文台前の芝生の上に 数台の望遠鏡が置かれていてスタッフが何人も待機していて 見てみたい星がすぐに見られる状態になっていました。

これは大型望遠鏡が設置されているドーム内から単にその星を見るのとは違って 夜空を見上げて今自分の目で見える星を望遠鏡内のと見比べられる楽しさがあり、幾つかの望遠鏡が有ったので他の星とも見比べられることも出来ました。これは初めての体験で 僕は 面白かったですね。

さて、今夏も川魚の入荷がほとんど無かったのですが、使う機会があり届けてもらいました。そのついでに お客様の前で川魚のさばき方の講集会を してもらいました。

内臓を引き切らず、えらと一緒に引出すと見事にきれいに処理が出来ますね。最初の一匹目は上手に出来なくても 2〜3匹さばくとコツがつかめますね。HP上ではなかなか説明や実演は出来ませんが横で見ているだけでも 得した気分になりましたね。

8月1〜10日

毎年 春にチュウリップ園が開催されています。その場所を年間利用の計画で 夏は ひまわり園をやることになり 8月5日(木)から 開催されています。

今回は載せたい写真が いっぱいあるのですが心を鬼にして 一枚だけ。一番人気の「ひまわり大迷路」。

壁で囲まれた迷路ではないので向うが見えているはずなのに随分迷ってしまいますね。自分の感が如何に当てにならないのが よく分かりますね。

これは面白かったです。いやぁ〜はまってしまいますね。
何回も トライしました。

この他にも「ゴッホのひまわり」「ゴーギャンのひまわり」等など色々面白いひまわりが いっぱいありました。

みさとひまわり園は 8月15日(日)まで開催されています。是非お出かけ下さい。

7月21〜31日

夏休みですね。とたんに 川遊びなどで美里町に来られる人がどっと多くなったように思いますね。

民宿も 合宿や キャンプなど 夏季ならではの雰囲気のご利用が多くなります。

そのなかで 今回は 民宿近くの畑で自炊用に作った 「立ちかまど」を紹介しましょう。

地面の上で 直接 火を 燃やすのではなく竹を組んで かまどを作り その上で火を燃やすんですね。

上部から 食材を釣り下げて 焼いたり飯盒炊爨が出来るようになっています。スタンド式の金網も置けますね。

最近のキャンプ場は 芝生で整地されているところが多く じか焼きだと芝生を いためてしまうので そんな時に調法するそうです。

彼らはまた 野菜くず等は ざるで受けて生ゴミが 河川に流れないようにと 環境保全は完璧でしたね。

僕が 見させてもらった時はマカロニサラダ、何かのトマト煮、釣ってきた魚の素揚げ、鶏肉の何かを作っていました。そのうちの マカロニサラダを少し食べさせてもらいました。

なかなか、いやいや、民宿の料理より美味しかったですね。

7月11〜20日

連日30℃を超える猛暑でカンカン照りの日が続いています。少しは雨があってもいいかな、なんて思いますね。

しかし 新潟、福井など 東北・北陸では豪雨で大変なことになっていますね。気象状況だけはなかなか思うようにコントロールできませんが災害の様子を見ると 怖さを 恐ろしさを 思い知らされます。

被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。亡くなられた方には心よりご冥福をお祈り致します。

さて、ホタルの季節が過ぎ 7月中頃までの梅雨の時期、民宿は比較的オフシーズンでひまでした。

ここから先は全くプライベートな話なんですが、その間を利用して家風呂を 作っていました。

というのは 今まで民宿のお風呂と我家の家族が入る風呂は 区別がなくお客様が入られた後で 家族が入っていたのですがこれからは汗だくで学校から帰って来る子ども達も シャワーを浴びたり出来るようになりました。

民宿の風呂は 浴槽が木製(槙)で香りがとてもいいので 柚や 菖蒲などの植物は入れることがあっても 一般の入浴剤などは入れらません。

今度の家風呂は何を入れてもいいぞ!っということで 早速やってみました。

白く濁ってるでしょう。温泉のもとではないですよ。

実は牛乳(賞味期限切れ)を 3g入れたんですね。牛乳には保湿効果とか 潤い効果なんかが あるようですが僕は 全く感じませんでしたね。むしろ牛乳臭くて しょうがなかったですね。

平素は 期限切れの牛乳はたいてい飲んでいるのに 思いっきり贅沢気分を味わってみようと思ったのに なんとなくがっかりでしたね。

次は まともな 入浴剤でゆったり さっぱりしてやるぞ〜。

7月1〜10日

さすがに7月ですね。めっきり暑くなりましたね。暑くなると川遊びや鮎釣りを 楽しみに 美里町に来られる方が 多くなり 賑わいが見られますね。

一見毎年の夏の様子ではありますが 今年は特別に 感激状態ですね。

みなさんも新聞などでご存知かと思いますが、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録されました。和歌山県人にとってはとても 嬉しいことです。今まで県内の身の回りにあった風景や物がメジャーデビューしたんですよ。

民宿にも海外からのお客さまに対応できるようにと「おもてなしミニ会話集」が 届けられました。

世界遺産登録のエリアに美里町は含まれていませんが 高野山に向う国道370号には世界遺産登録記念のノボリが 立っています。

しかしながら、美里町にも 高野山系長峰13霊場、つまり13の社寺が存在しています。

その13のどれもが 山里の霊場の雰囲気と自然とマッチした趣きがあり、写真愛好家の人たちが訪れています。高野・熊野へ向う道中に美里町にも是非、立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。

ジンジンとした日照りで うだりそうな中に落着きや安らぎと 日本の美しさが再発見できるように 思えますね。

また、以前からリンクのページには 熊野・那智バリアフリー情報を掲載していますので そちらも参考に ご覧ください。

6月21〜30日

名人は 大人(特に年配者)とは限りませんね。木登りなんかは 子どもの方がずっと上手ですよね。

民宿の近くに住んでいる小学2年生の魚釣り名人がいます。今回はその話をしましょう。

彼が釣ってくるのは「ヌメ」という谷にいる淡水魚です。正確には「アブラハヤ」というそうですがこの辺りでは 一般的に「ヌメ」と呼んでいますね。

最初はおじいちゃんに教えてもらったようですが今では学校から帰ってから夕方に 一人ででも釣っているようです。

「ヌメ」は 美味しい川魚で から揚げにすると骨まできっちりと食べられます。京都の高級料亭にも出ることがあるそうです。

彼に「その魚 欲しい」と言うとこころよくくれます。最近では「おっちゃん、釣れたで。」と電話をかけてきてくれますね。これが僕にとってはとても嬉しいですね。他の用事をしていても手を止めてヌメをもらいに行きますね。

野兔(前回の日記帳)を追いかけたり魚釣りをしたり まるで童謡か唱歌に出てきそうな世界とあどけない子ども達の笑顔は絵にも筆にも表わせない素晴らしさを感じますね。

この子達がいる限り 日本は もう少しは大丈夫かなという気にさえなりますね。

まもなく夏休み、都市の子ども達にも田舎でいっぱいの笑顔を 見せてほしいですね。

6月11〜20日

前回の日記帳の日付が6月1日〜10日なのに5月21日〜31日になっていました。お詫び致します。

例年よりホタルの数が 少ないようですがその分出没日数が多いように思います。今年は5月下旬から早くもみられ、20日の夜もまだ民宿近くの河原を舞っています。

日中は充分暑いのですが朝晩(特に明け方)が とても涼しくまだまだ過しやすさを感じますね。この感覚は海岸縁りとは 全く違い 山間ならではの特権のように思いますね。

晴天が多かったので早朝から草刈り機のエンジン音が鳴り響き田舎の夏の雰囲気を醸し出していますね。

先日 ご近所の方が 草刈をやっていたら野兔の子どもが ちょろちょろと通っていたので捕まえて 持ってきて下さいました。

まだまだ小さな 手のひらサイズの野兔でとても可愛いですね。

早速、子ども達は 触りまくりオモチャにしていますね。そっとしておいてもうまく育てられるか分かないのでどうせなら 存分に 触ってみるのもまっ良いかっと思い、オモチャにする方を選びましたね。

さて、どうして育てようか。人参丸ごとでは食べませんね。すりおろしてストローで与えてみたりおもゆを作ってみたり試行錯誤の飼育の始まりですね。

今のところ 兔は 元気で徐々になついてきていますね。なついてくると飽きることのないオモチャになりそうですね。

6月1〜10日

ほとんどの田んぼでは既に田植えが終わり、水面に気持ち良く稲苗が整列しています。

川鵜の影響で 昨年ほどではないものの沢山のホタルの舞が見られるようになりましたね。

しだいに蒸暑くなり梅雨独特のうっとうしさに視覚的清涼感を与えてくれますね。

もう一つ この季節に 目にさわやかさを感じさせてくれる紫陽花(アジサイ)がぼつぼつ咲き始めていますね。

この写真は美里町内の民家の庭で育てているのですがまるで庭園のようで以前海外からのお客さまを案内して大変歓んでいただいた隠れたお勧めスポットです。

紫陽花は 6月中は楽しむことが出来ます。このところ目を被いたくなるような事件・事故が益々増えていますが ホタルや紫陽花を眺めていると本当に 癒されますね。大概のことは忘れさせてくれますね。

自然が人に与える癒し、古い表現かも知れませんが脳内モルヒネが大量産出してるのに違いないと思いますね。

5月21〜31日

5月の後半は 比較的晴れ間が多く穏かな日が多かったですね。

雨続きから 一転して晴天が続くと 田植えや果樹の手入れがいっせいに始まり日の長くなったのも手伝ったて 遅れを取戻そうとみんな豪勢に 動いていますね。

この時期、好天の日に あちこちではまた、お茶を天日乾燥している風景がよく見かけられますね。

摘んできたお茶を 大きな鉄鍋で煎ってむしろの上で手揉みし そして むしろに広げて天日で乾燥させるのです。

この“むしろ”、時代劇のTV番組などの裁きの場面でお白砂の上でげしゅ人が座らせれているものとしておなじみですが他に使い道があるとは 以前は僕も全く知りませんでしたね。

田舎では むしろはかなり調法しますね。お茶を乾すのは勿論、山椒、豆類などを乾すのには欠かせないものですね。

ブルーシートだと 表面は乾くものの裏面は乾かないどころかかえってべっとりしていますね。ところがむしろは 風通しがいいのか適度な吸湿効果があるのか 良く分かりませんが裏面がべっとりすることは ありませんね。

よく見て下さい。このむしろ縁台の上に敷かれてますよね。縁台もけっこう便利なものなんですよ。

このように お茶などを 乾すときの台やちょっとした物を置くのに使えますね。農作業で疲れたら体を休めたり昼寝時に体を横たえことが出来ます。また何人かの人が寄ってきた時にはベンチになりますね。

さりげない日常の道具にも 色んな知恵が詰まっている様な気がしますね。

5月11〜20日

雨がよく降りますね。まるで梅雨のようです。

美里町は 柿農家が多く本来五月晴れのこの時期は富有柿の受粉作業の真っ最中のはずなのですが連日の雨で 作業がはかどらなく最悪状態のようです。

今年は 春先から暖かく 全体的に作物の成長が早いように思いますね。みかんの花は既に咲き、6月に収穫の玉葱さえ何時収穫しても良いような畑をあちこちで見られますね。

その上にこのところの大雨です。全ての植物がまるで成長期の子どものように一瞬にして大きくなっていますね。

もう少し先になってから採ろうと思っていたワラビもたった一日で ご覧の通りですね。

もたもたしていると何もかもが後手後手になり追いつめられそうになるのは分かっているのですが雨でどうしょうもなく開き直りたくなりますね。

5月1〜10日

美里町が なくなりそうです。

国道や県道から美里町に入るところに「ようこそ美里町へ」という看板が建っていて来町された方は 一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。この町名が数年のうちになくなろうとしています。

地方にある多くの市町村で行われようとしている合併が 美里町も 例外ではなく、最近 隣町(野上町)との合併協議会が出来、粛々と合併に向けて準備が進められていますね。

合併に対する思惑はそれぞれあるようですが、僕はこの町名「美里町」がなくなるのが とても残念ですね。

以前、大阪に住んでいた僕たちが田舎暮らしの場所を 地図で探したとき「美里町っていいんじゃない!」っとそれだけの発想でこの地を訪れました。(実際、他の町名はピンとこなかった。)

来てみて 自然の豊かさを一目で感じ移住地に決めたのですが、きっかけは町名だったのは はっきりしていますし、以来お気に入りの町名ですね。

先日、新しい町名が募集されました。「美里町」なら絶対に隣町(野上町)の人にも受入れられるに違いない良い名前だと思い応募しようと思ったのですが、条件に現在ある市町村名はダメとなっています。(ひらがなに変えるとOKのようですが・・・。)

地元にある山脈は漢字が難しいし、ひらがなでは意味が無いですよね。

野上・美里両町ともにある山里、人里はやはり美しく「里」と「美」の二文字はどうしても外せなく僕が考えたのは「里美町」(さとみちょう)ですね。

「里美町」は 分かりやすく読みやすく両町住民にも親しまれるのはもとより、町外の人からも訪れてみたくなりまた、憧れさえ抱く名前だと思いますね。

「里美町」(さとみちょう)で応募しょうかな。隣町(野上町)の人にも受入られるかな。
5月31日の締め切りまでに もうしばらく考えては続きますね。

4月21〜30日

前回の日記帳の冒頭で 移りゆく美里町の姿を少し述べましたが、もうちょっと詳しく お話しましょう。

我家の末娘(ゆきほ)が通っている美里町立毛原小学校では 1年生と2年生、5年生と6年生が それぞれ一つの教室で一人の先生に教えてもらう複式学級になっています。

先日、授業参観に行ってきました。一言で言うと “先生はスゴイ!!”ですね。

人数が少なければ 2学年でもどってことないってなもんじゃありませんね。少ない人数でも2つ分の授業を 同時にしなければならないのですよね。

一方で 課題を出している間に他方の学習を進める。それを交互に繰り返してその間も 両者、教室内全員への目配りですよ。一人の人間にいくつの目や耳があるのかと思うくらいですね。

サーカスに例えるならジャグリングを両手でやるのは当たり前。両手、両足、口等全身でやってのける何枚も上ゆく技のようなものですね。

課題を出してもらっている学年は 出来る子は分からない子に 説明をしたり教えたりしますね。うまく説明するためにより理解が深まりますし、友達関係も深まりますよね。
「助け合い、教え合う。」複式にはこういった、また様々なメリットもあるようです。

違う学年の子どもが一緒の教室にいるだけでも小学校では大いにメリットがあるように 僕は思いますね。

もう一つの変化は自然環境です。とりわけ鳥獣被害は美里町内最大の問題ですね。いや 和歌山県全域ひょっとしたら全国的な中山間の問題かもしれませんね。

  

左の写真は先日携帯電話を買った我家の次男(高1)が下校途中に民宿の直ぐ近くで撮影したイノシシです。猪被害は 以前にも書いたことがありますが 農家が最も頭を痛めていますね。

いたる所に出没します。最近では民家の門先にまで現れるようです。自己防衛のはての捕獲も行っていますが増える一方ですね。

竹の子は 地上に顔を出す前に 彼らが刺身で全部食べてしまいますね。この時期にうじょうじょ見かけるはずの沢がにの激減も猪の影響だそうです。

「このままやと田舎で農業は出来んようになる。」と真面目に言ってた人は 真剣本音だと良く分かりますね。

右の写真は 貴志川に張られている鳥避けテープです。農作物にも鳥害はありますが川魚を根こそぎ食い尽くしてしまう川鵜(かわう)は大変な問題ですね。

毎年この季節 民宿では夕食にアマゴをお出ししていますが貴志川産天然アマゴは 手に入らなくなっています。

美里町の貴志川で釣りを楽しむ人も今年は少ないように思いますね。

鳥駆除や鳥除けテープのおかげで 川鵜はほとんど見かけなくなり、6月解禁の鮎釣りは 多分大丈夫だと思いますね。

鳥獣害は 農業の被害だけではなく自然の生態系をも破壊しています。なぜこうもなったのか、何とかしなければ。この問題は待った無しですね。

4月11〜20日

美里町に移住して 早いもので 6年になります。

その間も 美里町の過疎化はどんどん進み小学校は複式学級になりました。しかし 携帯電話(NTTドコモ)が通じるようになりこの春から 地元の分校に通う我家の次男は 早速購入したものの 同時に電話代の為のバイトに追われていますね。

自然環境も徐々に変わってきていますね。移住当初は「昔は・・・」と言ったことがさっぱり分からなかったことが 「それは僕たちが来てから・・・になった。」ということもあり時の流れの実感とともに 自然荒廃は加速しているように思えますね。

移住して今までやったことが無いことを経験して一つ一つに感動してきたのですが 6年経った今でもまだまだ 初めてやることがあり その感動は当然 進行形で音楽記号の<(クレッシェンド)のように大きくなる一方ですね。

先日、初めて 接ぎ木を 体験しました。

接ぎ木とは穂木(栽培目的品種の枝・芽)と台木(根をもった別の個体)の樹皮をけずって、両者削面を合わせ一体化させることで、農業の基本だそうです。

 山椒接ぎ木

なぜ接ぎ木をするのかは
@さし木や取り木では発根し難い果樹でも繁殖できる。
A早く実をならすことができる。
B根に寄生する病害虫に抵抗力の強い台木を用いて被害をすくなくする。
C台木の選択によって耐凍性、耐水性、耐干性などが強化され、不適当な環境でも栽培が可能になる。
D台木の選択によって木の大きさを調節することができる。
 等など 利点は いっぱいあるようです。

人間社会でも都合が悪くなると顔だけを取り替えるように 苗を育てずして作りたい品種に 取り替えていけるのが接ぎ木の一番おいしいところだと思いましたね。

接ぎ木のやり方は 色々あり それぞれにちょっとしたテクニックがあるようです。

慣れない手つきでとても上手とはいえないのは自分自身よ〜く分かっているので大丈夫と言われても 接げたかどうか心配でしばらく ワクワクどきどき状態ですね。

4月1〜10日

4月1日から美里町内でチュウリップ園が開園されています。初日よりびっくりするほど大勢の観光客で賑わいを見せています。

色とりどりで鮮やかなチュウリップは 35万本で見事なものですね。昨年冬から 地元の有志や町内外のボランティアのみなさんの手によって作られたんですよ。

美里町内で最もがんばっている任意団体「みさとチュウリップの会」が主催しているのですが、美里町内の僕からみてもすごい民間力を 感じますね。

みさとチュウリップ園の素晴らしさはマスコミ・メディア等でも色々伝えられていますので 差控えますが、伝えられていないもう一つの楽しみが 園内にはあります。

それは十数軒の地元住民(団体)の出店です。美里の雰囲気が一同に集まっていて この醍醐味も是非味わってほしいですね。

美里産牛乳に水を一切加えていないソフトクリーム、懐かしい田舎巻きすし、柿の葉寿司、干柿入りパン、塩サバ串焼き、カヤの実ナッツ、柿チップス、田舎まんじゅう、おはぎ、ワラビ餅・・・・等など

他にも 若い衆に人気はすじ煮込みカレー、つきたてよもぎ餅、フルーツ、ジュース各種。

まだまだ、とれたて卵、手作りこんにゃく、朝採りセリ、蕗のとう、うど、たらの芽などの特産品

 チュウリップ園内特産品売場

その他色々書ききれませんね。 それから、お帰り出口前では美里園芸のお兄さん(?)が丹精込めて作った可愛い苗や 鉢植えの数々も見逃せませんね。

みさとチュウリップ園は 18日まで開園しています。是非 お越しください。

3月21〜31日

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉どおりめきめきと暖かくなり ストーブをつけるのはほとんどなくなりましたね。

春休みに入ってからは 民宿では山菜・摘み菜の収穫体験がほぼ連日続いています。1〜3時間散歩をしながら 旬の食材をお客さま自身に収穫してもらって適した料理にして 夕食にお出しして食べていただいています。

どの山菜・摘み菜でも 一つ見本を示すと同じものを 探すのは 大人より子どもの方が早く 次から次へと見つけてきてくれますね。

見分ける目がいいのか 頭が柔らかいのか感心しますね。

山菜・摘み菜を収穫しながら景色が好ければ景色を眺め、水が涌いているとすくって飲んだり ゆっくりゆっくり自然に親しみながらの散歩ですね。

花が咲いていると 当然見入ってしまいますね。

今、民宿周辺に咲いている「シロバナショウジョウバカマ」という高野山麓 特有の花です。

崖に咲き 土筆と同じように 袴をもった可憐な花ですね。

移植しても絶対に着かないですし、自然保全からも持ってかえることはしませんが、手にとって触りたくなるほど可愛い花ですね。

「しんみりと 咲く花こそが きれいだね」(瑞有生)・・・我家の娘が作った句、小6の子どもにも同じものが伝わってるんでしょうね。

3月11〜20日

朝夕は まだまだ寒さが残るものの 冬とは明らかに違う雰囲気があります。

毎年この頃から 美里町内では「春になったよ」とたがいに喜び合う行事としてあちこちの地蔵尊で餅撒きがあります。

餅撒きは 以前(2001年3月11〜20日日記帳)にも紹介したようにとても面白いものです。が、民宿のある小西地区朝日班の餅撒きは 今回をもって終わることになったのです。

超高齢化になり 行事を存続させるのが難しくなったのが 理由です。

 ラストノボリ 2004,3,20

餅撒き行事のシンボルともいえる幟をたてるのも今回が最後です。長年続いてきたものが消えゆく淋しさと 盛大に最終を飾りたい気持ちが みんな無言の中にも感じられましたね。

高齢者比率が 50%を超える集落を限界集落と言われ新たなことを起こすのは不可能どころか、集落の滅亡の可能性すらあると言われています。

美里町内42集落のうち既に22集落は限界集落に達しています。この地区も例外ではなく色んな意味で 限界に達している一面を実感させられた出来事でしたね。

若者が戻ってくることや人口が増大することが あまり望めないのならば少ない人数でも どうすれば 生きがいが感じられる集落にすることが出来るかが知恵の出しどころだと 思いますね。

3月1〜10日

何か明るいニュースをと思ってみても鶏インフルエンザや 児童虐待など心が痛むことばかりですね。

事件・事故では ありませんが 長島監督の脳梗塞のニュースも ショックでしたね。

僕たちは 子供の頃、王や 長嶋には沢山の夢を見させてもらったと思っています。(巨人ファンじゃないですよ。)

その夢の続きが今年アテネ五輪での『長嶋ジャパン』、満開の花咲くのを楽しみにしていた人は多いんじゃないでしょうか。

一日も早く 快復されることをお祈り致します。

さて、3月になってからは寒のもどりですね。先日までポカポカ春モードだったので その反動はきついですね。

水道は 凍結しそうなのでちょろちょろ流しておいたのですが、

水が入った花瓶を うっかり放置して朝になってこの有り様ですね。「覆水盆にかえらず」よりも器が 壊れては どうしょうもありませんね。

春は名のみの 山の寒さに 呆然でした。

2月21〜29日

蕗のとうなどの山菜が顔を出し、春を感じるようになりました。と言っても朝晩の冷え込み 夜に 星を眺めるにも15分が限界ですね。

三寒四温の言葉通り、この数日、これから数日は「寒いですね。」と言っていたかと思うと直ぐその後では「暖くなりましたね。」って言ったり、会う人によって挨拶が違いますね。その挨拶に合わせる自分のいい加減さに 笑ってしまいますね。

暮らしの中にも 冬と春が入り交じっています。冒頭にお話したように春の山菜が 徐々に出ていましたが冬の野菜も しばらくは 食べられる状態ですね。

元々 冬野菜は 根菜類のように収穫後すぐに食べなければならないものは 少ないですね。

後しばらくの鍋料理に 嬉しい 白菜、これは根菜ではありませんが 風通しの良いところに放置しておけば結構日持ちしますね。

外側の葉は しわしわパリパリになってしまいますが、何枚かめくるとみずみずしい白菜が 現れます。これが とても甘くて美味しいですね。

外側の パリパリしわしわが内部をラッピングして熟成しているように思えますね。また、このラッピングが破れたものや 濡れてしまったものは内部も駄目になっていますね。

春を楽しみながら もう少し 冬の味覚の余韻に浸っていたい気持ちですね。

寒くもあり 暖かくもあり 日本には 48の季節があるという実感がしますね。

2月11〜20日

朝方は 地面に氷が張って水道も凍結状態ですが、昼間はポカポカとしていて上着を脱いでしまいますね。

先日、ある講演を聞きに行きました。その中で講演者が、「以前に “グリーン・ツーリズム”や“交流”という言葉を聞かれたかも知れませんが・・・」という話の流れがありました。

とても聞捨てならない一言だと感じましたね。まるでグリーン・ツーリズムが過去のもののような言い方に聞こえましたね。

改めて言いますと、グリーン・ツーリズムとは「自然豊かな 農山漁村地域でその自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」です。

これは 都市住民の皆さんが 地方を楽しむ究極の楽しみ方で その人口増加もはっきりとしていますね。

もし、あなたに 田舎というものがあって時々そこを訪れ、のんびりしたり、自ら収穫して 穫れたてを味わったり、おじさんやおばさんの話に耳を傾けたり なんて想像してみて下さい。

これが、グリーン・ツーリズムなんですよね。 どう考えても一過性のものだとは思えませんね。

さて、話は変わりますが民宿の近くに防火用水槽が出来ました。

 防火用水槽

いざ火災のときに消防車のポンプでくみ上げる大きな水槽です。

民宿や 周辺のほとんどの農家は在来木造建築で火事が起こると瞬く間に燃えてしまいます。

今まで 水が 届きにくかったのですが水槽が出来て 大きな安心になりますね。同時に使うことが無いように 願いますね。

2月1〜10日

2月に入ってからは益々風の冷たさを感じます。

雪山遭難した関学大生14人が全員生還したニュースは久しぶりにほっとしたニュースのように思いますね。

イラクに行っている自衛隊の家族の心境もあんなものかなぁと 重ねてみてしまいますね。

雪山の中、互いに励まし合って乗り越えた若者達は大きく成長してくれると思いますね。

美里町の雪は一休みです。以前残り少ない取残しの柿は雪の帽子をかぶっていましたがそれも雪解けと共に 実も落ちてしまいました。

わずかの柿の実を当てにしていたのはヒヨドリです。そこで先取りしておいた柿などのえさで仕掛けてヒヨドリ獲りをすると面白いほど良く獲れますね。

ヒヨドリの羽毛を毟取ると肉は少ししかありませんが 焼いて食べるとむちゃくちゃ美味しいですね。

 ヒヨドリ姿焼き

ヒヨドリは山鳥や山鳩のような臭みが全くありません。鶏肉よりはるかにこくがありますね。

骨までバリバリと食べられます。うどんに一肉入れるだけでうそみたいに 美味しく変身しますね。

出来る限り今月の民宿メニューに入れようと考えています。

1月21〜31日

このところ、BSE(狂牛病)に引き続いて鶏インフルエンザの影響で外食産業がダメージを受けているようですね。

僕自身 二十歳代にサラリーマンをやっていたので牛丼やほかほか弁当に ずいぶん世話になっていたことがあり安く食べられるものが なくなる大変さはよく分かりますね。

BSEはともかく 鶏肉なども安く大量に生産しなければならないのでどうしても病気に弱くなってしまうのかもしれませんね。

そのうち 病気にかからないように薬漬けになった鶏・牛肉が海外から入ってくるのではと今から心配してしまいますね。

安易な食材に頼っている日本に もっとスローライフ・スローフードに目を向けなさいという警告のような気もしますね。

さて、22日〜25日にかけては西日本でもあちこちで積雪がありここ美里町でも スノーライフ(?)を余儀なくされました。

民宿ではめったに無いチェーンを着けての送迎が継きましたね。

北国の人にしてみればたいしたことがないかもしれませんがこう雪日が 続くと 早く春か夏になってほしいとつい思ってしまいますね。

1月11〜20日

ようやく冬らしい寒い日になりましたね。関西では十日戎(1月10日)が終われば寒くなると昔からよく言われますが 本当ですね。

和歌山県は温かいイメージを持っている人が意外と多いですがここ美里町は けっこう寒いですね。

民宿は 国道から400m登ったところにあり積雪や凍結になると4WDスタットレスタイヤでないと上がってこれないので寒波が来るたびに 道路状況を心配します。

なるべく外出しないように、どうしても出かけなければならないときは前日昼間に 車を国道まで降ろしておいたりしますね。

見るからに寒そうな写真ですが 部屋の中では当然ストーブを点け 冬のご馳走の猪鍋を グツグツと炊いています。

障子一枚の中外では 温度差がかなりあるのに結露が全く現れないんですよ。アルミサッシのある部屋なら結露でガラスが ベタベタになっているのに障子は 呼吸しているんでしょうね。

たかが紙、たった一枚の紙なのに 保温効果もバツグンですね。冬の障子は偉いと思いますね。

部屋中からは 光の春をもう感じる事が出来ます。

1月1〜10日

  新年明けましておめでとうございます。

暖かで穏かなお正月三が日でしたね。おかげで各地の初詣参拝者が昨年よりも多かったと聞いています。

TVでは NHK「行く年来る年」の初っ端に高野山の様子が放映されていました。やはり沢山の人出に感心します。

民宿のある毛原宮の神社や寺は高野・長峰山麓にあり 高野山と同じ真言宗のエリアに属しています。

しかし そこは 地域の神社で 参拝者は地元住民や 帰省者が 大半ですね。

新年を迎え、続続とみんなが 集まってきてはお参りをしています。

神社庭では 大勢があたれる たき火があります。

 毛原宮 2004,1,1

深夜の参拝は やはり寒くて 自然と火の側にみんなが寄ってきますね。

寄ってくると 交わす話は新年の挨拶や世間話になりますよね。

どのくらい時が経つのか分かりませんがやがてそれぞれ退散していきます。

毎年繰り返される元日の素朴な風物詩、寒さの中に限りない暖かみがありますね。